257.滅びたはずの地 ページ21
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「本当に出て行くの？」
「止めても無駄だぞ」
バンの様子からして、止めても無駄なのは分かりきってることだ。
彼の決意は生半可なものじゃない。それを分かってるから、私には止めることは出来ないし、そんな権利も無い。
「バンにも、大切な人がいるんだよね。どうにかしなくちゃって、そう思ってるんだよね」
「お前は知ってんだろ♪俺がこれからどこへ向かおうとしてるのか」
その言葉に私は静かに頷き、言った。
「妖精王の森。そうでしょう？」
私がそう言うと、バンは一言「ああ」と答えた。
するとそんな私達の後ろから、「は？」と動揺した声が聞こえてくる。
「…今、何て言ったの？」
動揺し、瞳を揺らしながら私達を見ていたのはキングだった。
「こんな早朝から二人の声が聞こえてきて、出てきてみたら…一体何の話をしてるんだい」
妖精王の森だなんて、と困惑の様子を見せるキング。無理も無い。エレインが守り続けたと言う妖精王の森はとっくの昔に焼け落ちたのだから。
それなのにその地へ向かおうとしているバンにキングは理解出来ない表情を見せていた。
「森は２０年前に完全に消失して以来草一本生えない不毛の地になってるはずだよ。オイラは１０年前、直にこの目で見に行ったから…。そんな場所に行って今更何をするつもり？」
「別にてめぇにゃ関係ねーだろが♪んじゃ、達者でな〜〜」
「…あ、ちょ…！」
もう話すことはないといった様子で、手をヒラヒラと振りながら歩いて行くバン。
その背中を、納得の行かない表情で見つめるキング。
「一体バンは何を考えてるんだ…。A、分かる？」
「バンは…きっとエレインを救いたいんだと思うよ」
「エレインはもう死んだんだよ…？救うって言ったって……」
そこまで言うと、キングはハッと目を見開いて私を見た。
そして、何か言いづらそうに俯いたかと思いきや、すぐに顔を上げて意を決したかのような顔でもう一度私を見る。
「キング？」
「…こんなこと、聞くのは正直躊躇うけど…」
「いいよ、聞いて。なに？」
「キミは、未来を知ってるんだよね。なら、…これからバンがやろうとしてることも、死んだエレインを…救う方法も知っているのかい？」
知っているのなら、知りたい。
そう願うキングに私はどう答えるべきなのか、そして…彼が求める答えをあげられないことが心苦しく思った。
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きよか。(プロフ) - あぷるさん» 初コメありがとうございます(;_;)掲載当初から…うわわわ…なんと…ありがたいです…(;_;)嬉しいです！あとがき、ちょっと紛らわしかったですがサプライズ、ということで！２年、あっという間です…。まだまだ続きます！ので、ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2020年11月30日 22時) (
レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - イオさん» ありがとうございます(*^^*)続編、また頑張っていきます！発狂してください、ぜひ！(笑)シリーズ7は12月からスタートになります！もうすぐです…！これからも引き続き頑張っていきますので、楽しんでいただければと思います♪ (2020年11月30日 22時) (レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 音無さん» うわぁぁ(;_;)長いのに、また読み直してくださってるなんて…嬉しい限りです…。夢主ちゃんの成長を改めて感じてもらえてとても嬉しく思います(;_;)文才なんて、まだまだ全然ですがそんな風に仰ってくださって光栄です…！次はもうすぐです！楽しみにしていてください♪ (2020年11月30日 21時) (レス) id: 17fe0d2d28 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - 初めてコメントさせて頂きます。掲載当初から本当に大好きです。今回あとがきとあって寂しい気持ちになりましたが続編と言うことでおめでとうございます！二年間最高の作品をありがとうございます。無理せず更新頑張ってください (2020年11月29日 18時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 続編決定おめでとうございます，十戒編が楽しみすぎて発狂しそうです，更新頑張ってください (2020年11月24日 22時) (レス) id: 13211e3e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2020年8月22日 19時
