90.小さくなる ページ46
「ふ、二人とも…その姿は一体…」
今日の夕飯の食材を調達するため、留守番組の私とエリザベスとディアンヌは森に来ていたわけだけど。
黙々と、何か食べられそうなものを探していたら突然エリザベスの叫び声とディアンヌが慌てたようにエリザベスを呼ぶ声が聞こえてきた。
私もすぐさま二人の元へと向かい、その姿に思わず目を丸くして何度も瞬かせた。
「ディアンヌ…小さくなってる…。それにエリザベスまで」
「どうなってるの〜〜!?」
「も、もしかしてあのキノコが原因かしら…」
「キノコ?」
聞けば、食材を探してる最中に突然巨大なキノコの怪物がエリザベスの前に現れ、すぐさま助けに駆けつけたディアンヌがそのキノコに触れた途端、キノコから大量の煙が出てきたらしく。
気がついたら体が縮んでた…とのこと。
ディアンヌは普通の人間のサイズになり、エリザベスは手のひらに乗っかるくらい、かなり小さくなっていた。
慌てる二人に、私はとりあえず落ち着くよう言う。
「とりあえず、ディアンヌはエリザベスのその服着て。その姿じゃ巨人の時の服は着られないでしょ」
「う、うん…」
「エリザベスは…ちょっと待ってて」
「?」
私はポケットに入っていた白いハンカチを取り出して、小さく破る。
それをエリザベスの体に巻き付け、外れないようにしっかりと結んだ。裸のまんまにしておくよりかは、ずっといい。
「とりあえずエリザベスはしばらくそれで我慢してね」
「ありがとうA…とても助かったわ」
「すごい冷静だねA…」
「あはは…なんだろう、二人の姿には確かにびっくりしてるけど!」
二人があまりにも慌てた様子だから、逆に冷静になっちゃったのかもしれない。
それにしても…。
「小さくなった二人、可愛いね…。ディアンヌは巨人姿でも可愛いけど。こうして同じ人間の姿だと凄く親近感がわく」
「ボクも何か不思議な感じだよ〜…ちょっと変な感じ!」
「エリザベスは妖精みたいで可愛い!」
「A、なんだか少し楽しそうね…」
「あ、ごめんこんな時に」
「ふふ、でも私もすごく不思議な感じ。二人がとっても大きく見えるわ」
私達を見上げて小さく笑うエリザベスに、私も笑みがこぼれた。
698人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きよか。(プロフ) - アリスさん» いい歌ですよね。儚げな曲調がすごく好きです(’-’*)ありかとうございます!これからも頑張ります♪ (2018年11月13日 23時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - どうも、アリスです。瑠璃色の地球、私の友達が合唱コンクールで歌いました。私も大好きな曲です。これからもがんばってください! (2018年11月13日 18時) (レス) id: 9ad0b945de (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 糞さん» 盗作被害にあってしまったため、しばらく鍵をつけさせていただいてます。ご迷惑おかけして申し訳ありません(>_<)もし、Twitterアカウントをお持ちでしたら私のプロフ欄にTwitterのIDをのせていますので、そちらからリプかDMをくださればパスワードを教えます。 (2018年9月30日 15時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
糞 - 前見たときは、パスワードなかった気がするのに、パスワードがあって、最初が見れない!まぁ、ある程度は覚えているので思い出しながら覚えようと思います!盗作したやつひどいですね。でも、面白いから盗作した!とか、少しでも前向きに思って頑張って下さい! (2018年9月30日 14時) (レス) id: 795dbb3df9 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - lukulukuippoさん» ほんと、呆れちゃいますよね…。もう二度とこんな目にあうのはごめんです(;_;)生活の中の楽しみと言っていただけるなんて…!そんな大きな存在になれてるのかと思うと本当に嬉しいです!更新はまだまだ続けていきますよ!これからもよろしくお願い致します♪ (2018年9月27日 20時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きよか。 | 作成日時:2018年7月10日 16時