97.動揺 ページ9
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新たな火影に就任した綱手様はとってもいい人だった。
第一印象ちょっと怖いけど、初対面のわりに結構色々話せたかなって。
突然火影に就任して向こうも考えることや、やることがたくさんある中で、異世界から転生したよく分からない私なんかのために配慮もしてくれて。
三代目火影様が最期まで私のことを心配くれていたことも、嬉しかった。
本当にありがたいことだよなぁ…。
今度綱手様に、うちの甘味屋のお団子を差し入れしよう。うん、そうしよう!
と、あれこれ考えながら火影邸を出ると。
「A!」
「あれ?ナルト?」
もしや私のことを待ってた…!?
一楽で別れたナルトが火影邸の外の壁に背を預けていて、私を見つけるなり駆け寄って来た。
「お迎え来てくれたの?嬉しい…ジーン…」
「最後のそれは声に出すものか…?」
いや嬉しくて、つい…。ジーンときちゃって声にも出ちゃった。
わざわざ迎えに来て、待っててくれたとは。うちのナルトはなんて優しいんだろうか。
「んなことより!バアちゃんにいじめられなかったか!?」
「ええ?何言ってんの?そんなわけないでしょ〜。いじめられるって…」
「怒るとすんげー怖いんだってばよ!」
「別に怒られたわけじゃないよ?ほら、とりあえず帰ろ!」
いつまでもここで突っ立ってるのもあれだ。
はい、帰ろ帰ろ〜!とナルトの背中を押す。
「バアちゃんと何話してたんだ?」
帰り道、ナルトがそう聞いて来た。
まぁそりゃ気になるよね。火影邸へのお呼び出しだもん。それも新火影様から突然のね。
何を話したのか、と聞かれるとまぁ答えにくいものもあるなぁ。
「まぁ、色々だよ」
「色々って?」
「ん〜…、ナルトの事とか!」
「はぁ?オレぇ?」
なんでバアちゃんとオレの話なんだってばよ、と言いながらちょっと嫌そうに眉を寄せるナルト。
「あはは!でも綱手様、ナルトの事褒めてたよ!きっといい忍になるって」
「ふ〜ん。ま、オレってば?いずれ火影になる男だし?」
褒められたということが満更でもないのか、ちょっと嬉しそうにするともそれを悟られないように言うの可愛いかよ。うん、可愛いんだよ。
そんなナルトに私は「うんうん!そうだね!」とニコニコしながら頷いた。
「んで、後は?Aをわざわざ呼んだのってそんだけ?」
「後は、そうだなぁ。火影邸に移り住む気はないかって」
するとナルトは分かりやすいくらい動揺してみせた。
ほんと分かりやすいくらいに。
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花 - 続き楽しみにしてます!ナルトと夢主ちゃん最高です!これからも頑張ってください!! (2022年12月27日 17時) (レス) @page47 id: 8f1c7c43ac (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 貴方様のTwitter教えてください!!!(もう最高なんですよ語彙力!) (2022年12月26日 15時) (レス) @page47 id: b396ddc2bf (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - いちごだいふくさん» 応援ありがとうございます!更新が遅くなりましたが、また数話upしたので楽しんでいただければと思います(*^^*)♪ (2022年9月4日 22時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふく(プロフ) - 続きが見れて凄く嬉しいです!これからも頑張ってください! (2022年6月19日 16時) (レス) @page38 id: 317a37bf32 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - いちごだいふくさん» ありがとうございます!更新遅くなって申し訳ないです( ; ; )お話upしましたので、よろしくお願いします♪ (2022年6月18日 16時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きよか。 | 作成日時:2021年4月11日 20時