37.姿を消す敵 ページ39
「ダナ先生…！！そこから逃げて…！！！」
「残念、もう遅い」
「…っ！」
先生との距離まで後少し。
手を伸ばしてその腕を掴もうとした瞬間、先生の背後に現れたゴルギウスは容赦なくその背中を剣で貫いた。
先生のお腹から大量の血が噴き出し、ビシャリ…と私の頬にその血がかかる。地面へと倒れる先生を呆然と眺めた。
先生へと伸ばした手は届くことはなく、ただ私は石のように固まってその場所から動けなかった。
「そ…んな………、なんで…嘘…」
足から力が抜けてそのまま地面に座りこんだ。
こんなはずじゃ、なかった。助けるつもりだったのに、なんで。
「聖騎士が子供一人に毒殺を命じたなどという無駄な悪評をたてられるのは困るんだよねぇ…」
ゴルギウスはそれだけ言うとまた姿を消した。
こんなのってあんまりだよ。だって、ダナ先生はただ脅されただけなんだよ？なんにも悪くない。自分の大切な娘を救いたい一心で、手を汚そうとしただけなのに。それなのに。
こんなのって…。
「ダナ先生！！」
エリザベスもじっとしてられるはずなくこちらへ走り寄ってきた。
横たわるその体を必死に揺するも、目は覚まさない。
「エリザベス、A、ここは危険だ。あいつがまたどっから現れるかわからねぇ」
メリオダスがそう言った途端、また姿を現したゴルギウスがエリザベスに剣を振り上げる。
…が、間一髪でそれをメリオダスが受け止めていた。その後も攻防戦が続き、再び姿を消すゴルギウス。
「ホーク、エリザベスを頼む！」
「よっしゃー！任せろ！」
「A、今は落ち込んでる場合じゃねえぞ」
「きゃっ…！」
力なく地面に座り込んだままの私の体を無理矢理立たせ、そのまま横抱きにするメリオダスに驚く。
エリザベスはホークちゃんの背中にまたがり、そのまま一斉に走り出す。
…ゴルギウス、許せない。
メリオダスに抱えられながら、私は怒りを必死で抑えていた。
逃げ込んだのは荒屋。町の人達を巻き込むのを避けるため。
私はもう歩けると言い、おろしてもらった。
「メリオダス様…腕に怪我を…！」
「このくらい屁でもねぇよ」
「でもいいのか？こんな狭い荒屋の最上階って…逃げ場はねーぜ？せめて扉は閉めようぜ」
「瞬間移動に扉は関係ねーだろ。いきなりオレたちの真ん中に出てくるかもしんねーんだぜ？」
その時だった。
「残念、後ろですよ」
ゴルギウスが、メリオダスの背後に現れた。
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アイル(プロフ) - イメ画可愛いですね！どんなアプリ使ってるんですか？ (2018年11月6日 11時) (
レス) id: 71579a9d7e (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カナリアさん» 気に入っていただけて嬉しいです(>_<)これからも更新頑張っていきますので楽しみにしてくださればと思います(’-’*)♪ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - これはまったかもしれないですこの作品私気に入りました (2018年8月25日 0時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ゆら！ さん» コメントありがとうございます♪ドキドキしていただけてとても嬉しいです(’-’*)♪ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
ゆら！ - もうドキドキが止まらないですぅ〜。 (2018年8月18日 3時) (レス) id: e1ed62eaa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2018年6月6日 15時
