27.ギルサンダー ページ28
メリオダス達がディアンヌにこれまでの経緯や事情を説明してる中、私は辺りを散策していた。
散策、って言っても霧があるからみんなが見える位置までしか行けないけど。
……ディアンヌ、10年もこの場所で身を潜めてたんだよね。
よく見れば、大きなお皿や樽が転がってたりして、生活の跡がある。
「あっ。あなた達」
「ひぃ!?」
ふと、近くの岩陰に目を向けるとさっきの小鬼達が隠れていた。
私を見るなり怯えた反応を見せる。メリオダスに痛い目あわされたからこの反応なんだろうけど、私は何の力もないんだよ、なんて言ったら襲われたり…しないか。
メリオダスがいるし。
小鬼達と視線を合わせるようにしてしゃがみこめば、また「ひぃっ」と声をあげる。思わず苦笑いを浮かべた。
「私は何もしないよ」
「に、人間の小娘が!おれたちに何の用だ!!」
「あっちへ行け!!」
「そしてはやくこの森から出ていけ!!」
うわぁ、敵対心剥き出し…。まぁそりゃそうなるよね。
それにしても間近で見ると……なんて怖い容姿…。小さいけど鬼は鬼。その見た目は私からしてみればかなり恐ろしい。
「私達、ディアンヌと一緒にこの森をちゃんと出るから安心して?」
「全くおれたちを10年も縛り付けやがって!」
「ようやく解放される!!」
小鬼達もなかなか苦労をしてきたんだな…とちょっと同情してしまった。
さて、話はもうまとまったかなぁ、とメリオダス達の所に戻ろうと立ち上がった瞬間、ドォォンと大きな音がした。
ハッ、として上空を見れば大きな雨雲。
「ギ、ギルサンダーだ…!!」
小鬼達は驚いて逃げてしまったけど、私はメリオダス達の所に戻ろうと走り出す。
そして視界に映るのは、雷の輪に拘束されているメリオダス達。
そしてそこに対峙してるのは、ギルサンダー。
思わずゴクリと唾を飲む。
私が拘束にかかってないのは多分、メリオダス達から離れていたから私の存在に気がつかなかったのだろう。
「ようやく会えたな。〈七つの大罪〉」
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アイル(プロフ) - イメ画可愛いですね!どんなアプリ使ってるんですか? (2018年11月6日 11時) (レス) id: 71579a9d7e (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カナリアさん» 気に入っていただけて嬉しいです(>_<)これからも更新頑張っていきますので楽しみにしてくださればと思います(’-’*)♪ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - これはまったかもしれないですこの作品私気に入りました (2018年8月25日 0時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ゆら! さん» コメントありがとうございます♪ドキドキしていただけてとても嬉しいです(’-’*)♪ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
ゆら! - もうドキドキが止まらないですぅ〜。 (2018年8月18日 3時) (レス) id: e1ed62eaa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きよか。 | 作成日時:2018年6月6日 15時