20.分からない ページ21
「さぁ？オレにゃ分かんねぇ」
「まぁ、そうだよね…」
「でも、しいて言うならそれは“オレ達と出会うため”かもな！」
「メリオダス達と…出会う、ため？」
思わず目を丸くした。
「こう考えるのはどうだ？お前がこの世界に来たのは偶然なんかじゃなくて必然で、そんでもってこの世界でお前自身がやらなきゃならないことがあるのかもしれねぇ」
「偶然じゃなくて、必然…」
「具体的に何をやるんだっつー話はお前にもオレにもまだ分かんねぇけどよ」
「でも私、この世界でやるべきことなんか…だって私は元いた世界に帰らなくちゃいけないし…」
大体、私はなんの力も持たない。これから先、力が覚醒されるエリザベスや、強くて戦えるみんなとは全然違う。
仮にこの世界でやらなくちゃいけないことが見つかったとしても、私には出来る自信なんてない。
私も戦えるくらい強かったら話は違うけど。
「帰る方法もなんにも分かんないし、そもそも帰れるのかすらも分かんないし。ここでやるべきことを見つけても、私…弱いからきっとすぐ死んじゃう」
不安で仕方ないんだ。例えメリオダス達が傍にいても、この世界にとって私は異端でしかないんだもん。
魔力なんてあるわけないし、戦術も武術も無いしむしろ運動とか大の苦手でちょっと走っただけで息切れするくらいだし。
完全に旅の足手まといでしかならないのは目に見えてるんだ。
メリオダスの傍にいたい。でもこんな野蛮な場所よりも平和な元の世界に帰りたい。だけど何かみんなの力になりたい。未来を変えるのが怖い。帰りたい。力になりたい。迷惑かけたくない。帰りたい。
もう色んな思いが頭の中をぐちゃぐちゃと駆け巡って、わけがわからない。
大声を出して、泣いてしまいたい。
今にも泣き出しそうな顔でもしてたのか、メリオダスがジッと私を見つめて、「A」と呼んだ。
が、すぐさまその目線は違う方へと移る。
キィィィン！と何かがこっちに勢いよく向かってきていた。
「っ！！──メリオダス…！」
遠くの空から凄まじい速さで飛んできたのは、大きな槍。
思い出した！これって、確かギルサンダーの…！！
眩しい光を放ち飛んできた槍を、メリオダスはいとも簡単に片手で掴む。けど威力がすごく、彼の体が槍ごと後ろへ引きずられるも、メリオダスは足をふんばり、なんとか村の方へ行かないように防ぐ。
その衝撃の突風で、私は少し先へ体が持ってかれて飛ばされ、地面に尻餅をついてしまった。
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アイル(プロフ) - イメ画可愛いですね！どんなアプリ使ってるんですか？ (2018年11月6日 11時) (
レス) id: 71579a9d7e (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カナリアさん» 気に入っていただけて嬉しいです(>_<)これからも更新頑張っていきますので楽しみにしてくださればと思います(’-’*)♪ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - これはまったかもしれないですこの作品私気に入りました (2018年8月25日 0時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ゆら！ さん» コメントありがとうございます♪ドキドキしていただけてとても嬉しいです(’-’*)♪ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
ゆら！ - もうドキドキが止まらないですぅ〜。 (2018年8月18日 3時) (レス) id: e1ed62eaa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2018年6月6日 15時
