12.私なんかより、ずっと ページ13
「…介抱していただいた上に食事まで…私…なんてお礼を言えばいいか…」
「いーから食えって!」
「はい…いただきます」
エリザベスはそれはそれは、とんでもなく可愛くて美人でスタイルが抜群だった。
やっぱり生で見ると全然違う。
あれから目を覚ましたエリザベス。
私はお店の掃除をしながら、その様子を見ていた。
じっ、とエリザベスがメリオダスの作った料理を食べるところを見てると、その視線に気がついたのか、エリザベスが食事を口に運ぼうとしていた手を止めた。
「あ、あの…?」
「えっ!あ、えっと!ごめんなさい…どうぞ食べてください」
「…?はい…」
まずいと定評のある料理を食べようとしてるんだ。私は食べたいとは思わないけど、やっぱり気になるし。
はむ、と料理を口にしたエリザベス。
「どうだ。まずいだろ?」
「……はい」
『やっぱり!』
メリオダスとホークちゃんが声を揃えた。
それでも、エリザベスはポロポロと涙を流して「でもすごくおいしい」と笑った。
美人は泣いても美人なままなんだなぁ…なんてそんなことを思ってしまう。
「使ってください。これ、ハンカチ」
「ごめんなさい…ありがとうございます」
私は持っていたハンカチを差し出した。
この子も、色々悩みがあって、大変な目にあって、辛かったと思う。
私なんかよりもずっとずっと、重くて苦しいものを抱えてるんだから…。
「なぁ…お前あんな鎧姿で何してたんだ?」
「…探してるんです。〈七つの大罪〉を」
その時だ。
「開けろ!!村人からの報告があった!!我々はふもとに駐留する聖騎士様配下の騎士団!〈七つの大罪〉とおぼしき錆の騎士を捕らえに来た!!」
ドンドン、と勢いよくお店の扉を叩く音と共に騎士団と思われる人の声が外から聞こえてきた。
ああそうだ、すっかり忘れてた…。
原作のこのシーン、読んだのはもう随分前だからあまり記憶に残ってなかった。
ここでエリザベスが狙われるんだった。
私は、ギュッとエリザベスの手を握った。
大丈夫だよ、と言うように。
エリザベスは少し驚いたように私を見ていた。
出てこい出てこいとうるさい外からの声にメリオダスが扉を開ける。
「なんだ貴様は!?」
「オレは店主だ」
「錆の騎士はどこにいる!?そいつを出せ!!」
そこに鎧をまとったホークちゃんが出てきたり、それに怒りをなした騎士団の男がメリオダスの胸ぐらを掴みあげた。
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アイル(プロフ) - イメ画可愛いですね!どんなアプリ使ってるんですか? (2018年11月6日 11時) (レス) id: 71579a9d7e (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カナリアさん» 気に入っていただけて嬉しいです(>_<)これからも更新頑張っていきますので楽しみにしてくださればと思います(’-’*)♪ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - これはまったかもしれないですこの作品私気に入りました (2018年8月25日 0時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ゆら! さん» コメントありがとうございます♪ドキドキしていただけてとても嬉しいです(’-’*)♪ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
ゆら! - もうドキドキが止まらないですぅ〜。 (2018年8月18日 3時) (レス) id: e1ed62eaa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きよか。 | 作成日時:2018年6月6日 15時