11.エリザベス ページ12
歌い終わって、恐る恐るお客さん達の顔を見た。
すると何故かみんな、ポカンとした顔をしていて、これはもしかして…ミスった？と焦る。選曲が良くなかった？それともやっぱり、期待してたよりも下手くそだった？と、あれこれ考えてしまい、サァ…と顔が青ざめていった。
そう思ってると、お客さんの一人が突然立ち上がって私の元まで来た。
「す、すごいなお嬢ちゃん…！俺、感動しちまった！！ほんとに！」
「えっ？」
私の手を取って、興奮したようにブンブンと振るその人に思わず目を丸くした。
他のお客さん達も、ハッと我にかえったかのように口々に「すごい」「良かった」「感動した」と言ってきた。
「なっ？だから言ったろ！コイツ歌上手いってよ」
そんなメリオダスの言葉に照れ臭くて、なんだかくすぐったい気持ちになる。
「予想以上だったぜ…！A、お前はこの豚の帽子亭の看板歌姫だな！！」
「う、歌姫！？そんな…そこまで言われるほどじゃないよ…」
「いんや、この俺様が認めたんだ！今日から歌姫として売っていこう！これが一番だ！」
う、売っていくって…。
ホークちゃんの言葉にたじたじになってしまう。お客さん達が、「いよ！歌姫誕生！」なんて盛り上げてくるし…。
するとその時だった。
カランカラン、とお店の扉が開く音がした。
「らっしゃい！」
また新たなお客さんだろうと、メリオダスが声をあげる。
だけど、お店に入ってきた人物を見て、その場が一気に静まり返った。
「なな……つの…たい……ざ……い…」
「で…でたぁぁあ〜〜〜〜っ！！！」
「七つの大罪だーー！！！」
それは、ついさっきまで噂されていた“錆の騎士”だった。みんなが、七つの大罪のユーレイと口々にしていた、それが今…目の前にいた。
さっきまで和気あいあいと楽しく笑っていたお客さん達の表情は一変して、恐怖一色。
みんな勢いよくお店から逃げ出してしまった。
これは、七つの大罪なんかじゃない。
だってこの子は……。
「A、むやみに近づくな」
「で、でもこの人は…」
エリザベスだと知ってる私は、その鎧の人物に近づこうとした。
けどメリオダスは知らない。そんな私を止めると、自らがその鎧に近づいた。
「……お前誰だ？」
同時に鎧のそれはバタンと倒れ、その拍子に頭に被っていた兜が外れて顔があらわになる。
エリザベス……。
とうとう彼女が、ここに来た。
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アイル(プロフ) - イメ画可愛いですね！どんなアプリ使ってるんですか？ (2018年11月6日 11時) (
レス) id: 71579a9d7e (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カナリアさん» 気に入っていただけて嬉しいです(>_<)これからも更新頑張っていきますので楽しみにしてくださればと思います(’-’*)♪ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - これはまったかもしれないですこの作品私気に入りました (2018年8月25日 0時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - ゆら！ さん» コメントありがとうございます♪ドキドキしていただけてとても嬉しいです(’-’*)♪ (2018年8月19日 17時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
ゆら！ - もうドキドキが止まらないですぅ〜。 (2018年8月18日 3時) (レス) id: e1ed62eaa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2018年6月6日 15時
