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番組が始まった。
様々な悩みがあって、大学入試のことだったり、留学のことだったり、学生の子は今後の進路に関する悩みが多かった。社会人の方は仕事のことだったり、家族のことだったり。
私を脅かすような話にはならず、私の考えすぎだったのかもしれない。
「では最後の方になりました。最後の方はこの方です」
パッと映し出されたのは、私よりも少し年下の女の子。高校生くらいだろうか。
「私には好きな人がいます。でもその好きな人にすごく仲の良い異性の友達がいるんです。付き合ってるのか聞いても、否定するんですが、周りからは二人は付き合ってると噂されるんです。諦めたくないんですが…どうすればいいでしょうか」
マネージャーさんからは、この質問には答えるなと言われていた。
予め打ち合わせでは、私に話が振られないことになっている。だから、私には関係ないと、ぼうっとその子の顔を眺めていた。
あ、あの子、さっきのピンクのリュックの子だ。
そう気づいた瞬間に、彼女は息を吸う。
「実は…Aさんのファンなんです」
胸が大きく太鼓を打ったかのように、ドンっと音を立てる。
ぞっとするような、寒気を感じた。
みんなの視線が私に向く。観客の中では何かを察したのか、ひそひそと囁くような声が耳に入る。
彼女はセブンティーンのファンのはずなのに、私のファンと公言する。そこにどんな意味があるのか、これ以上考えたくない。
「おお、Aさん」
「はい」
「Aさんのファンのようですけど」
「ええ…ありがとうございます」
「なにかアドバイスはありますか？」
「そうですね…私はあまり…」
言葉につまって、時間を稼いだ。
でも、誰も私を助けてくれない。カメラの奥にいるスタッフさんたちを見渡すけれど、誰も止めようとしない。
打ち合わせでは、私が答えることにはなっていなかったのに。
「ちょっと私には難しい質問かもしれないです」
「でも…なにか一言どうぞ」
「あー…、自分の好きな人なら素直に気持ちを伝えるのはどうでしょうか」
なんとか当たり障りのない答えを言う。
しかし、彼女は少し離れたところから私をじっと見つめ、曖昧な答えを許してくれない。
その視線は、私を捕らえて離さない。
許してくれと言っても、許しの余地を与えない。
そんな視線だ。
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にこ(プロフ) - 続き待ってます！！ (2022年8月8日 20時) (
レス) @page43 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
赤福食べたい(プロフ) - このお話大好きです..！文面にも内容にも、本当に惹かれます。言葉の選び方など、素晴らしくて..素直に感情移入できて、ボロ泣きです（泣）どうか2人にとって良い未来を..無理せず更新頑張ってください！ (2022年7月23日 23時) (レス) @page43 id: ae3f32f87f (このIDを非表示/違反報告)
あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人(プロフ) - 嬉しいです！ (2022年7月18日 12時) (レス) id: 943b446d66 (このIDを非表示/違反報告)
ジェンガ - あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人さん» お返事が大変遅くなってしまいました。これから少しずつ書き進めていく予定です。よろしければ、ぜひ続きを読んでくださるとうれしいです！ (2022年7月18日 10時) (レス) id: 4a7a083819 (このIDを非表示/違反報告)
あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人(プロフ) - 何度も読み返しています。また時間のある時にお話を増やしてくださったら嬉しいです。 (2021年12月14日 11時) (レス) id: 943b446d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジェンガ x他1人 | 作成日時：2020年5月22日 21時
