検索窓
今日:9 hit、昨日:53 hit、合計:108,733 hit

寄り添って ページ13

.



会議室に集められたメンバーたち。他にはマネージャーオッパ、マネージャーオンニ。

部屋に入ってきた瞬間にすぐユナは、隣に座って私の様子を伺った。ナヨンとスアも、私を心配そうに見つめながら向かい側の席に座る。
怒っているわけではないんだと、ほっとした。本当ならそんなこと思う資格なんてない。だけど、私はまだやはり彼女たちの気持ちに怯えてしまっている。


M「先程説明した通り、今度Aに熱愛報道が出る。相手はセブンティーン、エスクプスさん。こちらの対応は全面否定。あちら側はどうするのかは確認中だ」


淡々と説明を終えた後に、マネージャーさんはふうと息を整える。静かで、重い、息苦しい沈黙が流れた。誰も話そうとしない。
なにを言えばいいのかわからないのだ。


こんな雰囲気にさせちゃっているのは、紛れもない私。
弱みをさらけ出してしまったら、嫌われてしまうのではないのか、私を必要としなくなるのではないのかと思ってしまって、心を開けずにいる、私の弱さ。



「まず謝らせてください」


椅子から立ち上がり、そう言うと、メンバーの視線が自分に集まるのを感じた。


「私はあまりにもわがままだったと思います。そういう行動を取ったらどうなるのか、もっと冷静に考えれれば良かったのに…。本当に申し訳ありませんでした」


彼女たちの目を見なきゃいけないと思った。だけど、机ばかり見つめてしまう。拒否されても、怒られても、嫌われても、見放されても仕方がない。どうしてもそれは怖く、恐ろしい。

でも、メンバーたちはなにも言わない。


M「勝手な行動を取ったらどうなるのか…、こうやって周りに迷惑をかけるし、自分自身も傷つくことになるってわかってるだろう」

「…その通りです」

M「Aは今後、このことについては触れるな。なにを言われても答えてはいけない。他のメンバーも同じようにすること」


それでも、メンバーは誰も返事をせず、ただ黙り込むばかり。

私一人の人気が落ちてしまうのならまだいい。でも、もしかしたら、チーム全体の人気に関わってきてしまうかもしれない。それぞれのメンバーに迷惑をかけてしまう。

それなら嫌われてしまっても仕方ない。見捨てられてしまって当たり前。でも、彼女たちが言葉にしてくれないと、彼女たちがなにを思っていて、私を憎んでいるのかわからない。



.

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (158 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
761人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にこ(プロフ) - 続き待ってます!! (2022年8月8日 20時) (レス) @page43 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
赤福食べたい(プロフ) - このお話大好きです..!文面にも内容にも、本当に惹かれます。言葉の選び方など、素晴らしくて..素直に感情移入できて、ボロ泣きです(泣)どうか2人にとって良い未来を..無理せず更新頑張ってください! (2022年7月23日 23時) (レス) @page43 id: ae3f32f87f (このIDを非表示/違反報告)
あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人(プロフ) - 嬉しいです! (2022年7月18日 12時) (レス) id: 943b446d66 (このIDを非表示/違反報告)
ジェンガ - あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人さん» お返事が大変遅くなってしまいました。これから少しずつ書き進めていく予定です。よろしければ、ぜひ続きを読んでくださるとうれしいです! (2022年7月18日 10時) (レス) id: 4a7a083819 (このIDを非表示/違反報告)
あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人(プロフ) - 何度も読み返しています。また時間のある時にお話を増やしてくださったら嬉しいです。 (2021年12月14日 11時) (レス) id: 943b446d66 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ジェンガ x他1人 | 作成日時:2020年5月22日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。