君がいる夏�� ページ47
あの内戦が終わり季節は一周して、またじんわりと汗ばむ夏がやってきた
国はみるみるうちに再建されていき、インフラ整備や新たな法の制定、意見箱設置や国営放送等々
新しい国として、国民が受け入れやすいようにそれは順調に進んだ
北方領地から持ってきたひまわりの種はひとらんらんの甲斐甲斐しい世話により、今年も庭先で満開に咲き誇っている
『グルッペンて20代後半なのに売れ残りやん？』
gr「おい、それブーメランだゾ」
俺たちは相変わらずの仲で、国が安定するまでの暫くの間、めぐるましい多量の業務に日々追われていた
彼はトントンの書記長の様な呼び方をされるのは嫌だと、ガォナァ・ロンの真名ではなく、Aのまま過ごしている
かと言って仕事量は書記長と変わらないのではなかろうか？
いや、国内のあちこちにもひっきりなしに呼ばれる彼は存外誰よりも多忙なのかもしれない
サプライズの為だけに伸ばしていたらしい髪はサッパリと切り、ずっと長いままだった前髪も瞳に掛からないようになった為、その端正な顔は常にキラキラと光って俺を見る
『普通なら遅い方だけど、オスマンからこれ渡されて…ほら、友好を深めたいという数々の国から山のような見合い話がきてるんだと』
gr「む、なんだこれ」
『全部お見合い写真だよ、この数ならパーティーくらい開いたら？外交の場としても活用できるし、国民も喜んでくれそうだけど』
そういって、抱えていた十何冊もの本をどさりと机に置く彼は一つも汗をかかず
これがA国の姫様かなぁ？、とオスマンから貰ったのであろうメモを片手にその整理を始めた
好きな奴が俺の結婚相手を探すという目の前の図に、なんだかもやっとした感情になる
…いや、仕方のない事だろう？
だからポロリと口から溢れてしまったのだ
gr「俺はAが好き、だ
…他の奴はどうでもいい…から、見合いも、せん」
柄にもなく顔に熱が集まるのが分かるし、どうしても口調は辿々しくなる
『俺もそりゃ好きだけど…？それは理由になる、のか？…グルッペンは総統なんだから、立場上こういう話が来るのは仕方ないことだと思うけど』
軽々しくスッパリと好きと返し、首を傾げる目の前の男に呆れて溜息が出る
コイツ好きって意味を知らんのか、と告白紛いの言葉を一蹴された事実にすこし胸も痛む
gr「…前から言ってるだろう？生きている女性には興味がないと」
『え、あれ本気なの？…お前こんなにかっこいいのに勿体無い』
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仮想話(プロフ) - 白夜（ハクグン）さん» とても嬉しいお言葉をありがとうございます！上手とは言い難い文章ではありますがこれ程までに褒めてくださり感無量です、最後まで好きに書かせて頂きます〜！ (2020年11月14日 12時) (
レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
白夜（ハクグン）(プロフ) - 好きです（唐突）。もうほんと好きです。夢主くんもgさん他のwrさん達もほんと信頼関係…ｯ！無理せずに、無理せずに！頑張ってください！応援してます！！ (2020年11月14日 5時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2020年10月24日 10時
