言葉より先に手が出るわ ページ39
というわけで俺はほのぼのとしているA目掛けてデコピンを放った
彼の前髪をサラリとかき上げて、全ての力を込めたそれは「バチコン」と大きな音が強烈に響いた
うん、日頃の訓練の賜物だな
そう思って反動を受けてヒリヒリと痛む指を引っ込めて、彼にガンを飛ばす勢いで顔を覗き込む
gr「報・連・相くらいはちゃんと出来る様になれ、と軍学校で教えて貰わなかったのか…？」
『え！？痛い！？なんで！？』
おでこを手で押さえながら、目を白黒させるAはクエスチョンマークを頭の上に飛ばしまくっていた
彼のその様子を受けて、トントンは拳作った自分の右手を見ながら呟く
tn「そうよな…普通そうなるよな…良かった俺も咄嗟に殴ってもたけど」
『トップと右腕が揃いも揃って拳で挨拶をするなんて…野蛮すぎるんだよなあ…』
白けた目でトントンを凝視する彼を見るに、先程はトントンに同様の理由で殴られたのだろう
今度はこれみよがしに頭をさすり始め、恨めしそうに俺たちをジト目で見つめ出した
gr「それより、なんでわざわざ此方に来たんだ？」
『いやぁトントンなら「久々に手合わせしてぇな〜」って考えてそうだなって』
tn「なんやそれ」
『合ってたっしょ？超楽しかったな！』
ニッカリと笑った後、背中から荷物を下ろしいそいそと目の前で着替えを始めるAに、トントンはまた拳骨を重ねた
訳がわからない！という顔で抗議しながらも、通常のカルリッカ国の軍服に着替え終わった左腕
そしてTPOは考えろ！と耳の先を染める右腕のやり取り
久々に目にした"いつも通り"の光景に俺は酷く安堵した
『まあ…っていうのは本当だけどそれと別にな？
……前王の首を刈り取るのは新王だとめちゃくちゃかっこよくない？って思うって手紙で送ったじゃん』
頭をさすりながら俺に向き直る彼は、帽子やゴーグルを装着していた以前と変わり、微かに顕になった瞳を真剣にこちらに向けて言った
それはまさしく太陽のように、俺を導くように光を溢す
『だから迎えに来たんだ、グルッペンのこと』
ひっひっひ、と悪戯を思いついた子供のように肩を揺らせて、俺の方にその手を伸ばす
『君は用意された椅子に座って足組んで…満足する様な奴じゃないでしょ？』
gr「お前と言うやつは…全く、本当に動かし辛い左腕にピッタリだな」
『ひひ、褒め言葉かな』
俺がその手を取る姿を見て、トントンたちも嬉しそうに笑顔で見守ってくれた
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仮想話(プロフ) - 白夜（ハクグン）さん» とても嬉しいお言葉をありがとうございます！上手とは言い難い文章ではありますがこれ程までに褒めてくださり感無量です、最後まで好きに書かせて頂きます〜！ (2020年11月14日 12時) (
レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
白夜（ハクグン）(プロフ) - 好きです（唐突）。もうほんと好きです。夢主くんもgさん他のwrさん達もほんと信頼関係…ｯ！無理せずに、無理せずに！頑張ってください！応援してます！！ (2020年11月14日 5時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2020年10月24日 10時
