▼張り替え時【tn】 ページ2
【トントン 視点】
グルッペンの部屋から出ると廊下の先に片手を上げてオスマンが待っていた
os「トンちやっほ、グルさんの調子どうだった？」
彼がもたれかかっていたその窓からは太陽に向かって咲き誇る向日葵畑が一望できる
お世話をするひとらんらんとその近くで様々な種類の犬と戯れる兄さんが楽しそうに話をしているようだった
tn「あー…でも花瓶倒さんかったし、大分マシになったんちゃう？」
オスマンの隣に並んで一緒に窓からその様子を見下ろすと
向日葵畑ではシャオロンとコネシマが練習用の武器を掲げながら新たにその輪に混ざるように集まってきた
話している内容まではわからないけれど
彼らの声は弾み楽しそうな笑い声が響く様は
一面に咲き誇る向日葵と相まって
とても爽やかな夏の一コマが完成する
os「…ひとらんに教えてあげた方がええかな？」
tn「いや、俺らが触れんかった向日葵畑を一生懸命育ててくれとるひとらんに対して、彼奴は文句も怒りも向いてへんよ…そのままでええわ」
ひとらんらんが幹部になるまでは放置されていた庭も今では見違えるように美しくなった
彼の故郷の【花見】いう文化に似せて
冬を超えた際にはあの庭で食事をすることがもう恒例行事になる程に
'"あの人"がいない季節は日々移り変わっていた
os「トントンは、あの人が生きとると思う？」
こちらを見ずに向日葵を見続けるオスマンを横目に
俺もまたその花へと目線を戻す
tn「どうやろ…どんだけ強くても人って死ぬ時は死ぬから」
os「それもそうやね、俺たちもいつ死ぬかなんてわからんもんなぁ」
tn「その通りや」
シャオロンが向日葵畑に入ろうとしたところを
注意するように遮るひとらんと
そのやり取りに加勢するコネシマを見て
思わず笑みが漏れる
隣のオスマンもおかしそうに口に手を当てて
その様子を見守っていた
os「でもまだ5年やしまだまだ希望は捨てられへんよなぁ〜」
tn「まあ、生きとる事を願っとるんはグルさんだけや無いもんな」
目下の争いは兄さんがひとらん側に加勢したことによって無事に向日葵畑は守られたようだ
狂犬組と呼ばれる2人が足元に群がる犬たちのご機嫌取りに必死になっている様子にオスマンはケラケラと笑った
【We're still searching for him】
この国の至る所にそう記入されて貼られている
深く帽子を被った顔の見えない男の写真
城内にもあるその1つの捜索中のポスターも
もう随分と色褪せてきたようだ
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仮想話(プロフ) - 白夜（ハクグン）さん» とても嬉しいお言葉をありがとうございます！上手とは言い難い文章ではありますがこれ程までに褒めてくださり感無量です、最後まで好きに書かせて頂きます〜！ (2020年11月14日 12時) (
レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
白夜（ハクグン）(プロフ) - 好きです（唐突）。もうほんと好きです。夢主くんもgさん他のwrさん達もほんと信頼関係…ｯ！無理せずに、無理せずに！頑張ってください！応援してます！！ (2020年11月14日 5時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2020年10月24日 10時
