61.態度で示せよ【sha】 ページ44
【トイフェル・シャオロン 視点】
tn「初対面がそんなバイオレンスかつアホなことってある？？？」
大先生の口から語られた俺たちの出会いに対してのトントンの第一声に、大先生と顔を合わせてぷっと吹き出す。
sha「改めて考えたらあん時のA怖かったよなぁ」
ut「いやいや！シャオちゃんも悪周期で大概やったからな！？」
折れたシャベルを手に持ってうずくまっていた俺を、真剣な目で見つめてきたAとの出会いを…俺は今でも夢に見る。
目が合った瞬間に背中に走ったのは戦慄だけではなかった。
羨望と嫉妬
興味と好奇心
恐怖と圧巻
愛おしさと…独占欲
あの日だけで色々な感情に揉みくちゃにされたのは、大先生も同じだろう。
クールで冷徹な参謀役
かつ高火力のアタッカー
テレビで見て憧れた六指衆のようなヒーロー像にぴたりと当てはまる、ワルくて強くてかっこいい彼と…おまけに大先生とのその出会いは、俺を変えるには十分すぎた。
sha「あん時のA、ほんまにカッコよかったなぁ…」
周りから羨まれる全てを持ったヒーローの素質
羨ましくて仕方なかったけれど、当の本人はヒーローなんてこれっぽっちも望んでいなかった。
彼が望んでいたのは、普遍的に自由で安定した生活で。求めていたものは、隣でそっと寄り添ってくれる仲間だと聞いた時には驚いた。
俺にとって彼は悪戯をしても好意を向けてくれた初めての相手
家系能力が使えなくても、俺がポカやらかしても、彼は「ずっと隣にいる」と約束してくれた。
だから俺も仲間になれば、彼の隣で寄り添う理解者になれば…これから先ずっと、いつまでも一緒にいられると思って。
魔界一の人気者になる。そして、Aが目を輝かせて頼られるような「君だけの主役」にもなる。
これが、あの日新たな野望になった。
そう決めた日から俺は、Aのためになることを考えた
ひとまず、Aの望む平穏の邪魔になるものからは徹底的に彼を遠ざけ、排除した。
それが自分に課された使命であり、正しい行いだと信じて疑わなかった。
Aが隣にいる
その事実だけが何よりの宝物だったから。
tn「大先生はこの出会い方でなんでAのこと好きになったん？」
ut「え〜？知りたがりさんやなぁ〜」
両手をバタバタと動かした後で「そうやねぇ」と遠くを見る大先生。その横顔は、パチパチと泡が弾けるように輝いていて、ひどく眩しい。
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マジモンの名無し(プロフ) - 仮想話さん» 了解しました！ (1月24日 17時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - お立ち寄り頂きありがとうございます。全てのコメントを有り難く拝見しております。誠に勝手ではありますが、快適かつ楽しいサイト活用の為、当作品でのコメント送信は私宛のもののみに限らせて頂きたいと思います。ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - ベルナールさん» ベルナールさん、コメントありがとうございます！不定期ではありますが何年か先の完結目指して更新しますので、お付き合いくださると嬉しいです。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - マジモンの名無しさん» マジモンの名無しさん、続編でもコメントをいただけるなんて恐縮です！寒い季節が続きますので、温かい飲み物を飲んでゆっくり過ごしますね、ありがとうございます！ (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - 蘭欄さん» 蘭欄さん、コメントありがとうございます。趣味ながらできる範囲で研鑽に励もうと思います。ここまでお付き合い下さり本当にありがとうございました。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2024年1月16日 10時
