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ut「…そうやな、ああ、ほんまに、痛感したわ」
やけに辛そうな顔で微笑む姿を見て、胸が痛む
僕はウツの純真な気持ちを利用した
そしてこれからもきっと利用してしまう
ウツには僕から離れないままでいてほしい
けれど、ウツには幸せでいて欲しい
相反的な思考であることは理解している
けれど、僕はもう1人にはなりたくない
だからウツのことを手離せない
彼の為だと思っても、突き放すことができない
この先のためにもきっと、僕は彼のことを否定すべきだ
縁を切られたとしても、彼の
ut「今でもまだ、Aのことが好きやっていうても…離したくないって言うても、Aは許してくれるん？」
嘘をついてでもここは首を横に張るべきなのだろう
恋慕は良く知らないけれど、それでも、思いはいつか色褪せる
別の恋に堕ちて幸せな未来を手に入れるなり、相手を堕とすことに思考を巡らせるなりするのだろう
淫魔族の彼を縛りつけることが、どれほど苦しい思いをさせているのか、全くわからないわけではない
それでも、僕は彼の隙に付け入ってしまう
『さっきの話聞いて、まだ許さないって言うと思う？』
ut「そうやなくて、僕はAの口から聞きたいの」
許されないのは僕の方
なのに、彼は熱を帯びた瞳を僕に向ける
その瞳を心地良いと感じてしまう僕はなんと悪い悪魔なのだろう
お金だってキスだって
その先だって、何だって
大切な君が望むなら全て叶えるのに
ウツはそれを望まないという
せめて対価を払わなければ割に合わないだろうに
優しいのは彼の方だ
僕よりは幾分理性的だろうに
彼はどうして、僕を選んでしまうのだろう
ワガママな僕は、これから君に何を返せばいいんだろう
何を渡せば、君の心を奪った罪滅ぼしができるのだろう
せめて僕以外に関心を向けさせられれば
新たな恋心を芽生えさせることができたなら
もしかしたら、彼を自由にできるかもしれない
それをウツが望まないとしても、問題のある僕がウツの隣に居続けることは難しいと思うから
せめて学生の間だけは、皆で一緒にバカをしようか
『…いいよ、ウツがそれでいいのなら』
でも、ウツは僕のことを許さないでいいからね
…なんて、続けることはせずに僕は口を閉じて微笑むことで誤魔化した
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マジモンの名無し(プロフ) - 仮想話さん» 了解しました！ (1月24日 17時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - お立ち寄り頂きありがとうございます。全てのコメントを有り難く拝見しております。誠に勝手ではありますが、快適かつ楽しいサイト活用の為、当作品でのコメント送信は私宛のもののみに限らせて頂きたいと思います。ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - ベルナールさん» ベルナールさん、コメントありがとうございます！不定期ではありますが何年か先の完結目指して更新しますので、お付き合いくださると嬉しいです。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - マジモンの名無しさん» マジモンの名無しさん、続編でもコメントをいただけるなんて恐縮です！寒い季節が続きますので、温かい飲み物を飲んでゆっくり過ごしますね、ありがとうございます！ (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - 蘭欄さん» 蘭欄さん、コメントありがとうございます。趣味ながらできる範囲で研鑽に励もうと思います。ここまでお付き合い下さり本当にありがとうございました。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2024年1月16日 10時
