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初めて指摘された自分の癖に驚いて、あわてて自分の顔を触る
僕自身のことなのに僕は全然知らなくて、でも彼は僕のことをよく見てくれている
それはなんて、幸せなことなのだろうか
ut「Aのご飯大好きやで？あ、あれかな、美味しいと集中してしまうからかな…」
『ふふ、僕もウツがご飯食べる時の顔見るん好きよ、全然飽きへんから』
ut「…笑うとこちゃうのに」
丁寧な所作で小さな口に白米を運びながら、彼は控えめに微笑む
少し膨れたほっぺたは丸っこくてすべすべで
邪念なく彼の頬に触れられていた時のことを考えそうになって、慌てて白米を掻き込んだ
ut「…ごちそうさまでした」
『ん、おそまつさまでした』
ut「あ、お皿洗い、する」
『ええのに別に』
ut「僕がするから！」
『そう？ほな一緒に手伝ってもらおか』
ut「う、ん」
一軒家よりは狭いキッチンで2人、横並びになって食器を洗う
正確にはAが洗った食器を受け取り、僕がその水滴を拭く
慣れた手つきで皿を洗い「はいウツ」と皿を手渡す彼に見惚れつつ、僕は食器ではなく、落ちてきていた彼の横髪を掬って耳にかけてやる
すると彼は「ありがとう」と嬉しそうに、ひどく慈しむ様に笑うのだ
皿の擦れる音、シンクに水が流れる音、自分の鼓動の音
そして機嫌が良いのだろう彼の鼻歌がくろむちゃんのヒットナンバーを奏で始めたところで口を開いた
ut「…なぁ、A」
彼が口ずさんでいた曲は鳴り止み、代わりに「んー？」と不思議そうな声が僕に返ってくる
彼の視線はまだ手元で洗っている皿に向いていて、僕は彼の手元を眺めながら震える口をゆっくりと動す
ut「なんで魔苦針ドームでアクドルしてたん？」
ガチャン。と彼の手から滑り落ちた皿は、洗い場に落下こそすれど、幸いにも割れることはなかった
普段の彼なら滑り落としても魔術で止めるはずなのに、珍しいな…とそんなことを思いながら皿を拾うために手を伸ばすAの顔を覗き見る
明らかに動揺しているAは、僕の方へ視線を向けずに必死に顔を逸らしていた
『ひ、
ut「僕はAを見間違ったりせんよ」
そう答えれば、Aは少し考えるそぶりを見せてから、再度僕に問いかける
『…こんきょ、などは？』
ut「Aのこと何年見てきたと思ってんねん」
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仮想話(プロフ) - マジモンの名無しさん» マジモンの名無しさん、コメントありがとうございます。新しい扉を開くお手伝いができるなんて恐縮です。夢主くんはあまり好かれるタイプではないと考えていたので、そのようなお言葉を頂けて本当に嬉しいです。彼を好きだと言ってくださりありがとうございます。 (1月24日 3時) (
レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
仮想話(プロフ) - アゲハさん» アゲハさん、コメントありがとうございます。好き勝手に書いているので、このような温かいお言葉を頂けるととても嬉しいです。懲りずに続きを考える励みになります。本当にありがとうございます。 (1月24日 3時) (レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - 長文失礼しました。 (1月14日 17時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - コメント失礼します なんかもうですね、全てのお話素晴らしいです毎度心臓がバクバクしておりますキャラとの関係性や絡みが尊きなんか新しい扉が開きましたわありがとうございます夢主くんが好きすぎる 目次のイラスト？表紙がとても上手です好きこれからも応援してます (1月14日 17時) (レス) @page39 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ - もっと評価されて良いくらいに面白かったです！世界観に主人公がマッチしていて、リスペクトや愛を感じました。場面の動かし方や感情の書き方がとても上手で読みやすかったです。イラストも凄く上手ですね！続き楽しみにしてます！ (11月8日 23時) (レス) @page39 id: 4a8155e3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2022年12月14日 23時
