箸が転べば僕らは笑った -7-【魔d!】 (ページ24)

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そ、そうよな、やっぱ手帳ってあれば見てまうよな

1ページだけ、1ページだけか…
でもその1ページがどこかによって
見られたページによっては、俺はもう

彼と真正面から話をすることなんて、とても…！

『ロボロ君が師団選びであんなに苦しんでたって、知らなくて、本当にごめんなさい』

丁寧な所作で深く頭を下げる彼を見て、熱く回り回っていた頭の熱がスーっと下がっていくのがわかる

rb「…師団活動のところを、見たんか」

『…うん、先輩が、そこ開いて、もっと相手のこと考えろって』

「先輩の言う通りだった」と床を眺めたままに呟く彼を見て、俺はほっと胸を撫で下ろしていた
まだ、この気持ちはバレてなかったのかと、それだけを考えていた

『筋肉格闘師団、やめちゃったんだ』

rb「…うん」

『その後もいろんな所で頑張ったんやね』

彼は依然として顔を上げないまま、ポツポツと言葉を続ける

手帳のことで「どうか恋愛感情がバレませんように」とだけ考えていたけれど
一年生勧誘(ルーキーハント)であんなにやる気見せといて、結局俺はどの師団でも何も残せていないのだ

…A君でも、さすがに呆れるかな

堪え性ないなって、口だけのやるやる詐欺やんけって

幼少期から繰り返してきた空回りの日々を思い返しながら、彼の口から出る次の日言葉の衝撃を待った、けれど

『すごいなぁ、興味のあるものがこんなにあるって』

顔を上げた彼の口から出たのは、予想外の言葉だった

rb「…へ？」

『なのにおかしない？そこらの師団の悪魔たちときたらさぁ！』

『こーんな優秀ですっごい悪魔見逃してんねんで！？勿体無さすぎる！！』

パァンッ！と自分の太ももを叩きながら、彼は声を大にして叫ぶ
想像とは違う、顕になった彼の胸の内を前にして俺は少し戸惑う

俺のこと、優秀ですっごい悪魔、なんて思っててくれたんや

それだけで、また涙腺が熱くなる

こんなにも俺のことを評価してくれる悪魔なんて兄さんの他にいなかったから、この感動に、慣れてなくて

『ロボロ君の良さが分からんとか残念やわ、きっと今頃後悔して「戻ってきてロボロ君～」って泣いてるよ』

rb「…そう、かなぁ」

『その内羽の付け根見せながら土下座してくるやろうな』

rb「ン、フフ、それは…それは気分ええかもな」

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