箸が転べば僕らは笑った -7-【魔d!】 (ページ3)

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「さぁっいよいよ！本祭開始のカウントダウンだ！！」

眼下にいる生徒たちがざわめき出す
どうやらカウントダウンが始まったようだ

恐らくアミィ・キリヲと特待生の話し合いか、もしくは争いはどのような結末を迎えるのだろう

僕は盛り上がる生徒たちとは対照的に、全ての意識を集中させて、先ほど起動した魔具たちに神経を張り巡らせていた、その時だった

バチバチと閃光を待ち散らしながら大きな龍が何かを咥えて空を飛んで行った
そして、そのまま《断絶》を破って、さらにさらに空に登り

…当初の設計よりも大きい、大きいハナビが咲いた

『…イルマが《断絶》を壊すことで爆発を上に逃したんか』

だから《予知》で見た結果の元凶が、特待生かアミィ・キリヲなのかわからなかったんだ

救いたい特待生と破壊したいアミィ・キリヲ
どちらもいなければこんか大きな火球はできてなかっただろうから

皆への働きかけをしてもこの未来は変えられなかった

しかし、高度が異様に高い
あれだけ高い場所であれば《反重力》で真正面から防御ができる

とにかく事前の対策をしておいて、マジで良かったっ！

『《半永久ハナビ打ち上げ魔術回路》作動！』

そう唱えて魔術が展開した瞬間、屋上を滑走路に見立てて走り抜け、翅を広げて空へ飛ぶ

隕石のように飛び散るこれらは元は花火の一部分
火炎系魔術の応用使用をすることで理論上、魔術に花火の残骸が触れることでもう一度花火にすることができる回路を組み込んだ魔術

そしてこの魔術回路は僕の魔力が尽きるまでまだ半永久的に作用する
その中で花火を繰り返すことで降り注ぐ核は小さくなり、ほとんど炭になるまで皆を気づかせず、傷つかせずに綺麗な華でカモフラージュにできるという寸法

と、上空から魔術回路の安定を眺めながら現状を解析する

『回路は安定、放置しても大丈夫。あとは…！』

ライラプスの痕跡を追って、僕は全力で翅を翻した

元々の目的を果たすために

ロボロ君を、助けるために…！！