43.絡まれて考えて【??】 ページ43
【⁇ 視点】
終業式が近づくある日のこと、俺は偶然その場に通りかかっただけだった
「Aさんって、もしかして男の娘なの？」
1年のタイをつけた3人組の女子たちが、ちょうど廊下の端っこで見慣れた女子生徒に話しかけているところを
『…どうしたの？なんでそんな風に思ったの？』
いつもにこやかでおっとりと、だが快活としている彼女の温度が一気に下がったのを肌で感じる
しかし、それは遠くから彼女の背を見ている俺だけしか分かっていないのか、向かいの3人組は更に言葉を続けていく
「だっていっつも男の子たちと一緒にいるし！」
「体育の成績も良すぎだよ！走るのだってサッカー部のコネシマ君に勝ってたし！」
「それにAさん、うちらと着替えないじゃん」
「そうそう！あのイケメンなグループの中の誰とも付き合ってないらしいし、トントン君も違うんでしょ？」
「そんなの普通の女の子じゃ出来ないし！他の男の子からの告白も全部断ってるでしょ？」
「だから、〈本当は男でした〉ってくらいの、どんでん返しでもあるんじゃないかなって！」
一方的なマシンガントークが黙っている彼女に降り注ぎやっとのことで止まると、彼女は微笑んだ表情を貼り付けたまま口を開けた
『…いやそんなわけないじゃん、二度とそんなつまんないこと言わないでよね』
tn「おい…ちょっとこっちきて！」
『はーい！…ごめんね冷たくしちゃって、じゃあね』
どこからか肩を上下させて息をするトントンが彼女を呼ぶ
最後に微笑んだ彼女はすっと3人組から離れて、トントンの方へと駆けていった
「…どうしよう私達ももっと仲良くなりたくてきっかけになればと思ったのに」
「わ、わたし好きすぎて変なこといっちゃったかも…」
「いやいやあんなに可愛いAさんが男だったら私たちの存在価値ってどうなるのよって思ってるから」
ただ仲良くなりたかっただけらしい3人組は、だけれど話せたことが相当嬉しかったようだ
…だからこそ彼女の心情にはまるで気づいていないようだった
「でもAさんが男の娘だったらさ、アタシらワンチャンあるじゃん？」
「ちょっと！？想像しただけで鼻血でるんですけど！？」
「高嶺の花と！？正当なお付き合いを！？」
?「…なあお前ら、詳しく話聞かせてくれへん？」
そして自然と、俺はその女達に駆け寄っていた
44.確信を突き立てる� �??】→←42.教授先輩、質問です��
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仮想話(プロフ) - ぴくさん» ご指摘ありがとうございます、とても助かります！修正しましたm(_ _)m (2020年9月22日 17時) (
レス) id: 4dec9635f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴく(プロフ) - 27ぺージのzmさんの表記がzwになってます！ (2020年9月22日 16時) (レス) id: 0dfcf80db5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮想話 | 作成日時：2020年9月22日 0時
