EXOの長男 1 (ページ31)

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回想4 ギョンスside ページ31

それ以降、Aヒョンはなるべくメンバー達にやらせ、メンバー達は極力自分のことは自分でやるようなった

それでも、相変わらずヒョンは誰よりも早く起きる

連日の仕事で疲れ切っている弟達を思ってくれての行動だ

でも、EXOで活動しているんだから疲れているのはヒョンも同じ

だから、少しでもヒョンの負担が減れば、と手伝うようになった

ｷﾞｮﾝｽ『ヒョンって本当、手際がいいよね』

「そうか？」

ヒョンを手伝うようになって感じた

ヒョンの行動には無駄がない

だから、作業がスムーズに進む

「まぁ、経験値の差ってヤツだな」

ｷﾞｮﾝｽ『経験値？』

「ガキの頃から家事やってれば、そうもなるだろwww」

ｷﾞｮﾝｽ『昔からやってたの？』

「ウチ、父子家庭だからさ」

ｷﾞｮﾝｽ『え？』

そう言われれば、ヒョンの家庭事情を聞いた事がなかった

そこで、ヒョンが父子家庭だと初めて知った

「オレが中学入ると同時に、オンマが癌で死んだんだ。膵臓癌」

膵臓癌は自覚症状が出にくいらしくて、発見された時にはすでに末期

発見されてから数ヶ月後に亡くなったと言った

「アボジは当然仕事があるし、妹はまだ小さかったから家事が出来るわけねぇじゃん？
だから、オレしかやる人いなくて、必然とって感じ？」

歳の離れた妹がいるとは聞いた事があったけど、こんなに深く家庭環境を聞くのは初めてだつた

「頑張ってオレ達を食わそうとしてくれるアボジと、オンマが死んで毎日寂しがってる妹見てたら、何とかしなきゃって思って、悲しんでる間もなく必死に家事をこなしたよ。
怪我の功名ってヤツ？www」

今だから笑って話せるんだろうけど、当時は涙を流す暇なく慣れない家事に追われていたんだと思う

そう思うと、余計にヒョンの手助けをしたいと強く思った

何も、ここでもメンバー達を思って頑張らなくてもいいんだよ？

ここでは、メンバーが家族なんだ

頼ってもいい弟達がいっぱいいるんだよ

だから、たまには羽根伸ばしたって誰も文句言わないよ？

ｼﾞｮﾝﾃﾞ「オンマ～お腹空いた」

ﾍﾞｯｷｮﾝ「オンマ～朝ごはん何？」

ﾁｬﾆｮﾙ「オンマ～ベッキョナがぁ！」

「今オンマって言った奴誰だ？」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ「チャニョルです」

ﾍﾞｯｷｮﾝ「ジョンデです」

ﾁｬﾆｮﾙ「ベッキョンです」

「よーし、ビーグルそこ並べ」

「「「すみませんでした！」」」

ｷﾞｮﾝｽ『オンマって言うより、飼い主だねwww』