【w.r.w.r.d】赤字ニキは今日も気づかない。

Also today 29 ページ31

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「ああ！赤字さんか、いつも動画にいる人ね。なかなか面白いで、これからもよろしくな」

「はっはっは！大先生、赤字に興味ないいうとったやん！なんや、興味あるんか？」


なかなかに賑やかな反応が返ってきた。
しかも、ご本人に面白いだなんて言われるとは...！これまで赤字続けてきた甲斐があるというものだ。
俺の嬉しそうな雰囲気に気づいたのか、コネシマさん？らしき人はまた愉快そうに笑った。

あの引き気味の特有な笑い声に嬉しさと喜びが一緒くたになって一緒に笑ってしまう。

そうして一息ついた頃には改めて自己紹介をする流れになっていた。
ごほん、と大先生らしき人が咳をするとあたりは少し静かになった。


「あ、どうもー。鬱ですー」

『...！』


超会議とかでしか聞こえなかったあの声が今、目の前で、再生されている。
いや、再生というより自分のために自己紹介してくれていると考えるとじんわりと胸が暖かくなった。

...やっぱり俺、(忠誠心がありすぎる)国民なんだなぁ。


「Aさんでしたっけ？また動画で面白いコメントお願いしますー」

「やっぱり興味あったんか、あんなに知らんふりしとったんに」

『感謝しかないです...！頑張ります...！』


ポワポワとした雰囲気を感じながら何回もお礼をする。
大先生は苦笑しながら頬を掻いていた。

あああ、ありがとうございますぅ...！


「あ、俺コネシマ。赤字おもろいよなぁ、そんままタグになったりするし...なんか大先生と被るけど、期待してるで！」

『うわあああもうありがとうございます...』


そう、そうなんですよ！
自分が書いたコメントがタグになったときの嬉しさはそれはもう尋常じゃないですよ！

ただひたすらに感謝の言葉を述べる俺の横にむ...ゾムさんがきて口を尖らせた。
...なんや、お前もなんかいうんか。
いつもならそう軽く言えるはずなのに、ゾムさんだと気づいたせいか何にもいえなかった。




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