past ed. ( sueyoshi ) ページ5
西島にダンス教えて欲しいと言われて残ったレッスン室。二人だけかと思えば、そこには同じグループの西山さんも居て。
「あれ、西山さん帰らないの?」
「えっと…」
「西山さんは俺が誘ったの!」
ぎこちなく返事する西山さん。いつの間に仲良くなったんだ?と思うも、まぁいいかと返事をする。
ダンスを教えて欲しいのはきっと西島じゃなくて。本当は西山さんだろう。
踊り始めて小一時間、段々と動きの癖などが分かってきた。西山さん、踊れて無いわけじゃない。
ただ、
「西山さん、もうちょっと身体やわらかくした方がいいかもな」
身体の柔軟が人より劣ってるんじゃないかと思った。運動神経だって悪くない、リズムだって取れてない訳じゃない。
動きが堅いだけ。だからメリハリがつかなくて、格好が付いてないだけ。
「西島くん、末吉くん、ありがとう」
「…べつに」
「そんな事言うなよしゅーた!どういたしまして」
休憩時間、三人でジュースを飲みながら他愛のない話をする。
噂には聞いていたけど、西山さん、オーディションを受けずにスカウトでここにいるって。だから、オーディションから一緒の奴らが多いあのグループではなかなか馴染めてなかったのかもしれない。
「…こうやって頑張ってるんだから、いつかちゃんと踊れるようになる」
「そうだよ」
「ふふ、そうかな。本当西島くんと末吉くんには助けて貰ってばかりだね。ありがとう」
そうやって照れくさそうに笑う西山さんを見て、俺と西山は顔を見合わせる。なんだ、引っ込み思案な性格なせいか知らなかったけど。笑うとかわいいじゃん。
「なぁ、それやめない?」
「ん?」
「さん付け、さ。俺たちもAって呼ぶから、下の名前で呼んでよ」
「いいの?」
「だって、俺らもう仲間だろ?な、秀太」
「おう」
「じゃ….隆弘くんと秀太くんで」
まずはそこから。
西島の提案で下の名前で呼び合うようになった俺たち。
正直、誰がデビューできるかなんて分からない。でも、今を楽しみながら練習に明け暮れるのも悪くない。
「よし、そろそろ休憩切り上げようぜ」
「よろしくお願いしまーす。隆弘せんせ、秀太せんせ」
「なにそれ(笑)」
「え?なんとなく?」
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ひとみ(プロフ) - おはようございます!このホッコリした感じが大好きです! (2017年9月10日 7時) (レス) id: ec792115bc (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます!出来るだけ平等に更新できるよう頑張ります! (2017年8月13日 23時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - わ!新作2つ書いてくれたんですね!大変だと思いますが更新楽しみにしています! (2017年8月13日 19時) (レス) id: e850567e17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオイ | 作成日時:2017年8月13日 10時