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一日の練習を終えてからも自主練習。貸し出されているレッスン室に籠るのが日課になったこの頃。
今日みたいにしこたま怒られた日には、一旦大好きな歌で気を紛らわさずを得ない。
−−本当に練習しなければならないのは、大の苦手なダンスだって分かってるけど。
「〜〜♪」
歌っていれば全部がリセットできるから。
負の感情を全てリセットして、また明日から頑張るの。そうしないと、押し潰されそうになるから。
大好きな映画の、大好きな曲を歌う。難しいと巷では噂だけど、完璧に歌えたらとっても気持ちいいこの曲。
歌い終わって閉じていた瞼をあげれば、パチリと。
大きな目と視線がぶつかった。
「あっ」
「わっ、えっ、いつからそこに！？」
そこに居たのは、同世代の男の子。
茶色い少し長めの髪にスラッとした体躯。最近、編成されたダンスレッスンのグループ。
そこで一緒の、西島隆弘くんだった。
「ごめんごめん。部屋間違えちゃって。すぐ出ようと思ったんだけど、西山さんの歌に聴き入っちゃった。声、綺麗だね」
あ…名前。今まで話したことすらなかったのに、覚えててくれてる。更には声が綺麗だねなんて、嬉しくて顔が赤くなるのが自分でも分かった。
「西島くんも、練習？」
「うん、そう。この部屋いつも使ってるから、癖で間違えちゃって」
どうやらここは西島くん御用達の部屋だったらしい。
そうなるくらい練習してるってことに彼のストイックさが滲みでている。
私、退いた方がいいんじゃないか。
「西島くん、この部屋使って？」
「ああ、良いよ気にしないで？」
「いや、だっていつも使ってる部屋のが使い易いでしょう？私、ダンス練習してくるから、」
そうやって片付けようとすれば。
そういえばさ、と西島くんが思い出したように話し出す。
「西山さんって、ダンス苦手なの？」
「…ゔ、…はい」
図星だった。
同じグループの中で一番下手で、いつもコーチから指摘されてばかりだから、西島くんには恥ずかしいところばかり見られてる。
一人でも練習しているが、１人ではなんともならなくて。未だグループに馴染めていないから、頼れる子もいない。
「俺、教えようか？」
「えっ、」
「だからさ、今日は俺の練習に付き合って？」
……西島くんが神様に見えました。
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ひとみ(プロフ) - おはようございます！このホッコリした感じが大好きです！ (2017年9月10日 7時) (
レス) id: ec792115bc (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます！出来るだけ平等に更新できるよう頑張ります！ (2017年8月13日 23時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - わ！新作2つ書いてくれたんですね！大変だと思いますが更新楽しみにしています！ (2017年8月13日 19時) (レス) id: e850567e17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオイ | 作成日時：2017年8月13日 10時
