新しい挑戦 ページ41
「葵郁ちゃん!!」
今日はたかくん、直也くん、真司郎、ちー姉、私と不思議なメンツ5人での雑誌撮影。鼻息荒く私の名前を呼んだのはマネージャーの小川ちゃん。
「ドラマ、出てみない?」
「うぇ?」
小川ちゃんからの言葉に驚いて、思わず変な声が出た。それは挑戦していなかった演技のお仕事。正直にいえば、
「やってみたい」
「そう言ってくれると思った!」
じゃあ、受けるって返しとくね!と携帯片手にスタジオを出ていった小川ちゃん。その背中を見送って、みんながワッと騒ぎだす。
「葵郁、やったじゃねぇか!」
「直也くん、ありがと〜」
「新しい挑戦やな!」
「葵郁ならきっと上手くできる!」
ワシャワシャと髪を乱してくるのは直也くんで。応援してくれるのは真司郎とちー姉。
「うわ〜緊張する」
「そういえばどこの局?来期だよね?」
「あ、それ聞くの忘れてた(笑)」
「おい(笑)」
大事なところを聞くの忘れてたやと笑う。あとで聞かなきゃなと思えば、ニコニコしたたかくんが私の肩に手を置いた。
「来期の月9だよ」
「え」
「とある男を一途に想う女の子役」
あ、そうなんだと納得。……いやいや。
「何でたかくんが知ってるの?」
「さー何ででしょう」
「……もしかして?」
考えつくのは一つしかない。
「俺も出るから♪」
やっぱり。
「え、たかくんも?」
「うん、そう」
「同じドラマ?」
「ちょっと前に話しもらって。葵郁も一緒になるかもって聞いた」
ニコニコしてるたかくん。ちなみに話を聞けば、私の役はたかくん演じるひとりの男性を、その人に彼女が出来ても一途にずっと想い続ける切ない役。
「にっしーもドラマ久々じゃない?」
「そうなんだよ〜嬉しすぎるわ」
「しかも葵郁と一緒とか、ずるいわ」
「へへーん、俺と葵郁の仲だもんねー」
「うわ、にっしーうざっ」
「……西子泣いちゃう!(笑)」
そんなみんなの話を聞きながらもちょっとワクワク。演技に関しては、たかくんの方がずっと先輩だから。色々刺激になるだろう。
「大先輩、ご指導お願いします!笑」
「おう、任せとけ」
-
いつ恋、です。
主人公ちゃんの役は朝陽くんの後輩的な。
朝陽くんを一途にずーっと想っていただきます。ただ朝陽くんは音ちゃん一筋なのでアウトオブ眼中という、とてもとても切ない役。
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作者名:アオイ | 作成日時:2016年10月28日 1時