素敵な始まり。Chiaki side ページ4
「黄昏時、人通りの多し場所に寄られてから来たし……?」
と御丁寧にも地図まで書いてある手紙を広げてみる。差出人はMって人から。Mって、あの子しか思い当たらなくて。しかも前に会ったときに、ちょっと意味深なこと言ってた気がするなぁ。
「黄昏時って夕方…で、人通り多し…駅?行ってみようかな」
ちょうど仕事も終わったし、もうすぐ夕方。地図に書いてあるとおりの場所に言ってみれば。
「え、真ちゃん?」
「おはようさん、千晃」
まさかの真ちゃんがいた(笑)
「え?なんで?」
「さぁな?俺はMに言われて待っとっただけやで〜はい、これ。じゃ、あとでな」
なんて真ちゃんは去っていって。真ちゃんに渡された紙を見ればまた地図が書かれていた。そのとおりに行けば今度はリーダーが居て。そんな感じで指定の場所へ行けば1人ずつメンバーが居て。また手紙を渡されてって繰り返す。今日みんな仕事じゃなかった?なんて思いながらも。
「やっぱり、仕掛け人は葵郁?」
「さぁね?Mに言われただけだよ。じゃあな〜」
なんて、最後?のポイントに居たにっしーに聞いてみたけどはぐらかされちゃった。
「地図……と、鍵?」
にっしーに手渡されたのは何やら駅構内の地図とどこかの鍵だった。見る限り鍵はここの駅のものらしく。鍵といえばロッカー?なんて単純な答えに行き着く。
「110番……え、うそ」
その鍵の番号のロッカーを開けてみれば、出てきたのは『HAPPY BIRTHDAY CHIAKI』なんていうメッセージカードと共にたくさんのプレゼント。そしてこれで最後と書かれた手紙。そこには差出人Mもとい、宮津葵郁より。なんて書かれていて。
「やっぱり、葵郁なんじゃない」
まったく粋なことしてくれるじゃないなんて文句を言いつつも、ほんとはとっても嬉しかったりして。
「ちー姉!!お誕生日おめでとう!!!」
「わ、ありがとう!!」
最後に指定された場所はカフェで。そこへ行けばメンバーが待ってた。鳴り響くクラッカーに予想はしてたもののびっくりしちゃって。
「で、色々回った感想は?」
だっちゃんの言葉に素直に疲れたといえば、葵郁がごめんー!なんて抱きついてきて。
「うそうそ、葵郁ありがと!」
葵郁のおかげで素敵な28歳の始まり。葵郁の誕生日にはこれ以上のサプライズを考えよっかな!
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作者名:アオイ | 作成日時:2016年10月28日 1時