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▼ Takahiro side ページ25

「お、良いじゃん」



葵郁のショー用の洋服選び。たまたま俺が着る予定の青シャツと同じような色のシャツを見つけて。浮かんだペアルック風コーデ。ちょうど葵郁は白のスカートを手に取ってたから、ちょうどいいやと試着室へ押し込んだ。



「髪、アップにした方がいいかなぁ」



なんて、髪をまとめはじめて見えたうなじ。そんな些細なことに少し動揺してる自分がいて。はぁ。



「…よし、これにする♪」

「決まった?」

「うん!」



女性スタッフと話してた葵郁がこっちに寄ってきて、満面の笑顔。正直、似合いすぎてて。見て赤面しかけたのは内緒だ。



「それじゃ、行ってきまーす」



それからはあっという間に時間がすぎて、スタッフさんと別れて会場へ。



「………ヤベェ」

「すごかった〜!」



観終わって、歩きながら感想を口にする。さっきからやばいとかすごいとかしか言ってない俺たち2人。



「演出もすごいし、ステージセットも」

「演出……演者さんたちもすげぇし!ストーリー性もあるし」


「「選ばれた人にしかできない!!」」



いや、本当に観れて良かったと思う。勉強になった!



「どこ行くよ〜?」

「あそこ行きたい!チョコのお店!」



ホテルを出て、やってきたのはまだオープンして1年くらいしか経っていないチョコのお店。この時間でも人がいっぱい。でも、甘いもの割といけちゃう俺らはテンション上がりまくりで。



「私ね、これ食べたかったの!」

「へぇー、じゃあそれと…あとどうしよう」



ショーケースを眺めている俺たちに店員が話しかけてくる。ついでにオススメ聞いちゃう〜なんて言ってる葵郁はさすがだ。



「葵郁、行こう……あれ、」



会計をして振り返ればまだ葵郁とその店員は喋ってて。あれはもしかしてナンパされてんじゃないかと動揺する自分。割って入って行きたいけど英語わかんねぇし。



「Sorry, I’m seeing someone else !! Goodbye.」



ハラハラとしていればバッチリと目が合って。葵郁は俺の方を見ながら何かを言って離れて。俺の方へ走ってきて、俺の腕をとった。



「うお(笑)ねぇ口説かれてたの?」

「嘘言って断ったけどね(笑)

「何て?」

「内緒!」



えへへ、なんて笑ってる葵郁。何だよ、気になるじゃねぇか。





-



ちょっぴり小悪魔な主人公ちゃん。

Sorry, I’m seeing someone else は、
お付き合いしてる人がいるからごめんなさい。 です!

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作者名:アオイ | 作成日時:2016年10月28日 1時

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