good day ＊season2

優しいひと ページ43

ツアーも後半に突入して。今日は横浜アリーナでリハーサルDayです！



「ねぇねぇ、」

「ん？」

「なんで私だけこっちなの？」



Next Stageの立ち位置や振り確認。１曲の中で移動が激しいこの曲。最初は男女に分かれてて、男子組は上から降りてきたセット。女子は階段上のステージだったんだけど。今回からちょっと変更で、私も男子組の中に混ざることになってて。



「日高と葵郁が被るから、葵郁を前に持ってきた方がって、」

「なるほど」

「葵郁、逆ハーレムやな？」

「そんなことより、ヒールで上るのちょっと怖い！」

「そんなことってひどいわー」

「そんなこと(笑)」



真ちゃんが葵郁逆ハーや！とか言ってくるけど、それよりも、ね。私の衣装は黒い七分袖のシャツに膝上の台形スカート。足元はショートブーツだから。ほんとにヒールで上がって踏み外さないか気が気じゃない。本番はこれほぼ暗転してるから余計！



スタッフ「宮津さん、西島くんと末吉くんの間がいいかなー」

「こっちですか？」

「お、俺の隣！」

「そこで座って、おけー！降りる時は末吉さんの方からで。じゃあこれでやってみよう」



Next Stage。私のパートはほとんどがハモリ。女子パートも一番上を私。主旋もいいけど、ハモリが大好きだからすごい楽しい。談笑してたら、スタッフさんから声が掛かって。本番みたいに暗転してやることに。



「それじゃあいきまーす」



恋音と雨空の後奏をライブ仕様に伸ばして、そこでセットの転換と移動をする。暗転してイントロが流れ始めたら集中。
レーザー光線の照明や炎の演出はスタッフさんと一生懸命考えて作り込んだもの。本当思ってた以上のものが形になった。



「眠れない夜の果て」

「果てしない道の果て」

「その先に続きがあるなら」

「Now We'll go to the next step ＆ stage」



一番が終わって、二番にはいるほんの少しの間に移動する。私たちが使っていたセットは再びステージ上へと戻っていく。



「……わ、」



案の定、振り確認した時より暗い。



「あぶね」



踏み外して転けそうになったのを助けてくれたのは秀太だった。



「ごめん秀太ありがとう」

「おう、でも危ないからこれから手引いてやるよ」








:

優男な末吉さんが書きたかっただけ〜

本当は、 千晃 side→←おセンチな君 西島side

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