イブのお話。 ページ27
クリスマスイブ。私は宇野ちゃんと肩を並べて歩く。そんな仕事帰り。
「そういえばあんまり変装してないね私たち(笑)」
「まぁ、今日ばっかりはみんな気づかないと思うけどなぁ」
コートをきて、マスク。この季節だから別にマスクしてたって別にそんな怪しくもないしね。街中の人の興味は綺麗なイルミネーションだったり、自分の隣のパートナーだったり。
「みさ姉、このあとは?」
「ん?彼とデート!」
「お、いいなー」
「葵郁は?」
「なにもない(笑)」
駅前の広場で待ち合わせだというみさ姉。時間までまだまだあるらしく、私も一緒に待つことに。
「みさ姉」
「ん?」
「いつもありがとう。来年もよろしくお願いします」
「どしたの急に(笑)」
たぶん、年末年始はドタバタしてるから。言いたいことは今言っておく。
「みさ姉が私を支えてくれてたから、今の私がいるよ」
「それは葵郁が頑張ったからでしょう」
「そんなことないもん」
「じゃあそういうことにしとこう(笑)」
じゃあ、私からもって。みさ姉が口を開く。
「葵郁、あのとき勝手に押し付けちゃったけど…なにも言わずに私のあと引き継いでくれてありがとう。私、葵郁に任せて良かったって心から思ってる。これからもよろしくね」
立ち止まってまっすぐ目を見て言ってくるみさ姉に、視界がゆがむ。
「葵郁ってほんと泣き虫〜(笑)」
「だって、みさ姉が泣かしてくるから〜(笑)」
なんて、クリスマスらしくない話をしてたけど。やっぱりはじまるのは女子トーク。みさ姉はこのあと彼とちょっといいところのディナーに行くらしくて。
「うわー、いいなぁ」
「葵郁は?理想のクリスマスとかないの?」
「んー、あるよ?私はふつーに遊園地とかで遊びたいかも」
それで、1日遊んで帰りにイルミネーション見に行きたいかなって。よくあるベタな感じだけど。
「あ、葵郁ありがとね!」
「うん、みさ姉またね〜」
そんなことを話してたら、待ち合わせの時間がもうすぐ。早めにきたらしいみさ姉の彼氏さんに挨拶をして、バイバイをする。さて、約束もないしイルミネーション綺麗だからちょっと歩いて帰ろうかなって。
「あ、」
「葵郁おせぇ」
「え?なんでいるの?」
「待ってたに決まってんだろ〜」
「はいはい、行くでー」
家の前までこれば停まってる1台の車が。そしてその車に寄っかかるようにして立つ3人。
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隆弘 - 誰が言ってるかどうかわかりやすいように一番最初に西「あ」みたいにして欲しいです (2021年12月30日 23時) (レス) @page50 id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ちなつさん» ちなつさん。ありがとうございます!!とても嬉しいです!! (2016年10月27日 18時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 弥生さん» 弥生さん。遅くなり申し訳ございません。ありがとうございます!! (2016年10月27日 18時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2016年10月24日 11時) (レス) id: 0960116b24 (このIDを非表示/違反報告)
弥生 - とっても読みやすくていいです!更新楽しみにしています((((((*'ω'*≡*'ω'*≡*'ω'*))))) (2016年6月20日 2時) (レス) id: a322df72cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオイ | 作成日時:2016年4月20日 8時