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ふたりっきり、ゆっくりな時間 ページ17

「たかくん、率直に聞くけど熱あるでしょ」

「…ないよ」



仕事終わり、たかくんを家に連れてきた。今日1日ずっと気丈に振舞ってはいたけど私にはわかるよ。無理してるって。



「嘘つかないで、ほんとのこと言って?」

「……ないって」

「なら、私の目を見なさいよ」



本当のことを言わないたかくんに体温計を押し付ければ。出てきた数値にほらやっぱりなんて思って。
38.7℃。こんなに高くてキツくない訳がない。



「朝から変だなって思ってたよ。痩せ我慢してないでキツイならキツイって言ってよ」

「……キツイから、帰るよ」

「ダメ、帰らせたら絶対動くもんたかくん。病人は着替えて寝る!」



ベッドへと連れて行ってお兄ちゃんの部屋着を投げるように置いて。私はキッチンへと向かう。作ろうとしていたご飯、お粥に変更だ。それから、マネージャーと一応メンバーに連絡して。



「お粥作ったけどたべれる?」



まぁ食べれなくても食べさせるんだけど。ちょっとでも食べないと薬飲めないし。



「…食べさせて」

「はいはい」



なにこの甘えたちゃん。おっきい子供みたい。なんて思いつつも。ちょっとかわいいって思っちゃって。お粥はしっかり食べてくれて、薬も飲んでくれたから。ゆっくり寝てれば少しは楽になるかな。



「ずっとまえのことだけどさ、」

「うん」

「逆のときあったよね。私熱出しちゃって、お兄ちゃんいなくて。たかくんが看病してくれてた」



あの時は隣にずっとたかくん居てくれて。嬉しかったし、安心して眠ることができたんだよ。って言えば、グッて強い力で引っ張られて。



「うわ!」



たかくんの上にダイブ。すぐに腰に手が回ってホールドされる。なにこれ。さっきまで動くのもすごい辛そうだった人にどこにそんな力があるっていうの。



「ちょっと?たかくん?」

「……ごめん」

「まだやらなきゃいけないこともあるし、それに私うつりたくないんだけど」

「ごめん。うつさない。絶対うつさないからこのままでいて」



そんな弱々しい声で言われたら、強く言えないじゃん。



「もう、しょうがないなぁ…」

「…ありがと」



そう言って、力を抜いて目を閉じたたかくん。熱ある時って人って甘えたになるよね。そんなたかくんの頭を撫でて私も目を閉じた。

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隆弘 - 誰が言ってるかどうかわかりやすいように一番最初に西「あ」みたいにして欲しいです (2021年12月30日 23時) (レス) @page50 id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ちなつさん» ちなつさん。ありがとうございます!!とても嬉しいです!! (2016年10月27日 18時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 弥生さん» 弥生さん。遅くなり申し訳ございません。ありがとうございます!! (2016年10月27日 18時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2016年10月24日 11時) (レス) id: 0960116b24 (このIDを非表示/違反報告)
弥生 - とっても読みやすくていいです!更新楽しみにしています((((((*'ω'*≡*'ω'*≡*'ω'*))))) (2016年6月20日 2時) (レス) id: a322df72cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アオイ | 作成日時:2016年4月20日 8時

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