愛のかたち～の、その後～ (ページ8)

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パパday ページ8

2020年夏、ある日の日曜日。

ついにやってきた2度目の東京オリンピック。

我が家ももちろん連日1日中テレビのチャンネルはオリンピック。

今日は篤人もお休みでお天気も良かったから、午前中からみんなで海で遊んで、今はシャワーを浴び終えてソファーの上で競技を見てる。

理「りおここー。」
結「ゆー、ここ。」
篤「あーっ！～っ、」
「ちょ、篤生。いてててて。篤生痛いって。」

平日は理桜も結乃も保育園に行ってるし、土日は篤人が大体試合か練習で、丸々1日休みの日曜日なんて珍しいから、ここぞとばかりに子供達が篤人に群がって争奪戦。

今の状況を簡単に説明すると、篤人がL字ソファーの角に足を伸ばして座っていて、理桜が篤人の左太ももの上に頭を乗せて寝転んでる。

結乃は篤人の右太ももの上に座って、篤人の上半身を背もたれにしてるし、篤生は篤人の首に手を回して、無理矢理抱っこしてもらおうとしてる。

篤生はいつも練習前後の篤人を独り占めしてるのに、お姉ちゃん達に取られたくないのかな？

3人の中で1番負けず嫌いかも。

『ねぇパパ重そうだからさ、誰かママのところに来ない？篤生ー、くる？』

何だかせっかくのお休みなのに、篤人がかわいそうで声を掛けるんだけど、篤生はぎゅっとしがみ付いて首を振ってる。

まぁ篤人も何も言わずに無心でテレビを見てるし、これもこれでいっか。

その間に買い物にでも行ってこようかな。

『パパ、私買い物行って来るね。』
「ん。理桜達は？ママ買い物行くって。」
理「いかない。」
結「ゆーもいかなーい。」
「篤生は？ママいなくなるよ。いいの？篤生泣くんじゃないの？いいの？」
『篤生、ママと一緒にお出かけしよう？』
「篤生ママと買い物行っておいで。」
結「あちゅき(あつき)さー、じぇったい(ぜったい)えんえんしゅるよー？」
理「あつきままとおでかけしておいでよー。」
『篤生行こう？』

篤生は私がいないってわかると泣いちゃうから、篤人もお姉ちゃん達も私と一緒に行くのを促してくれたんだけど、今日は首を横に振ると同時に私に手を振って、"行かない"の一点張り。

眠くなってきたせいもあると思うけど、こうなるともう聞く耳がない篤生は、どうしようもないから1人で行こう。

『じゃあママ1人で行って来るね。』