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 タイミングを図ったかのように再開しまーす、と問読みの子の声が響く。時計を見ればもう休憩時間である十分が過ぎていた。前に向き直って早押しボタンに手をかけると、あの日の感覚が蘇る。


「問題。ボーリングでボールを投げる──」



「──スパット」


 冷静な声で答えられた瞬間、体から力が抜けた。──ああ、これで終わりか。ボタンに添えた手はそのまま動かせなくて、司会の少し興奮したような声を働かない頭が聞き流していた。
 あの時。問はどうして気づいたんだろう。……私が緊張していたことに。途中でちらりと盗み見た彼の横顔は真剣で、とてもじゃないけどクイズ以外のことを考えているようには見えなかった。まん丸な瞳はまっすぐに前を向いていて、ボタンの上に置かれた指は「その時」を神経を研ぎ澄ませて待っている。呆れるくらい実直に向けられたクイズへの熱意が、私ととても似通っている。──それに気づいたのは、こうやって話すようになってからだった。

 彼のことを知りたい。最後のクイズ大会で負けた男を相手に、私はその時強く思った。

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鳩麦こおり(プロフ) - 葉華さん» わわ、ほんとですか...! 嬉しすぎるお言葉...! ありがとうございます🥰🥰 (1月23日 17時) (レス) id: e6ac31a148 (このIDを非表示/違反報告)
葉華(プロフ) - 面白くて、続きを読む手が止まりませんでした…!素敵な作品をありがとうございます! (1月19日 4時) (レス) id: 799c11267c (このIDを非表示/違反報告)
鳩麦こおり(プロフ) - ジルさん» ありがとうございます〜! ゆるゆる更新ですが完結させられるように頑張りたいと思います💪 (12月31日 22時) (レス) id: e6ac31a148 (このIDを非表示/違反報告)
ジル - 更新頑張ってください! (12月31日 21時) (レス) @page5 id: 01b486c023 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鳩麦こおり | 作成日時:2023年12月30日 23時

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