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「完璧な恋」をしてみせる、と決意してから、
適当な理由を付けて、静岡駅によく行くようになった。
俺が恋してる事を知っているのは、はじめさんだけ。
畑の人たちは何も知らない。
ただ、「最近たなっち変。」とは言われるようになった。
心配掛けてるんだなあ、俺。
それでも俺は、一人でやり遂げたい。
この馬鹿らしくも、難しい恋を。
頭を最大限に使って、どうしたら良いのかを考える。
なのに。
あの日を境に、Aさんはピアノに姿を現さなくなった。
お互いの自己紹介で終わっていたLINEのトーク画面。
俺が''ピアノ最近弾いてないですけど、何かありましたか？''なんて聞いても、
既読の文字すら付かない。
何かAさんにあったんじゃないかと、気が気じゃない。
撮影中も、自然に早口になって、慌てていた。
分かり易すぎる変化に、流石に周りも動かずには居られなかったようで。
「本当にたなっちどうしたの？」
「何かあったのなら聞きますよ。」
仲間に恵まれている、っていうのはこういう事を言うんだ。
申し訳ないという気持ちも、勿論ある。
けど、言いたくない。
きっと、迷惑がかかってしまうから。
「いや、ちょっと楽しみな事があって！早くその日にならないかな、って、思ってるだけです。」
平気で嘘を吐いた。
「利己の為に、他人は傷つけちゃダメ。」
そんな言葉も頭を過った。
何度も母親から言われた事だった。
「…たなっち、嘘吐いてる？」
そう言ったのは、ようへい君だった。
畑の中でも飛び抜けてイケメンで、人気があって、ユーモアもある。
そんな彼が、後輩の様子の異変に気付くのは、必然的な事だったのかもしれない。
なんて返そうか迷った。
流石にようへい君相手だと、騙す事は難しいかもしれない。
「…はい。」
諦めた。
こんなにも重要な事が、たった三文字で表せる事が腹立たしくて仕方がない。
「やっぱりか。で、恋してるんでしょう？」
「えっ？」
声を出して驚いた。
恋をしていた事も、ようへい君にはお見通しだった。
「本当なの？」
少年の様な眼で聞いてくるのは、トマトクン…もとい、トマん。
彼の目は、是が非でも聞きたそうに、キラキラと輝いていた。
「流石、畑の慶應ボーイですね…。俺からは言いたくないです。はじめさんから、聞いて下さい。」
はじめさん、投げやりにして、ごめんなさい。
けどきっと、俺より上手く説明してくれる。
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So-mei.(プロフ) - Daaaさん» 返信遅れてすいません！私も…書きながらたなっちとの子ども欲しいなぁと思いました(( ありがとうございますー！褒められて伸びるタイプなので嬉しいです笑 また御縁がありましたらよろしくお願い致します！ (2020年8月29日 18時) (
レス) id: f49ce891b4 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - 遅くなりましたがご完結おめでとうございました！！最後たなっちくんとのお子さん...想像....妄想するだけでドキがムネムネ...(こら)短編と違って長編は本当に難しいですよね、その中で素敵な作品を作り上げたSo-mei.さん、とても素敵です。お疲れ様でした(^^) (2020年8月26日 6時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
So-mei. - Daaaさん» えっ、寧ろこんなのを勉強して大丈夫ですか？こちらこそ勉強させて頂いてます((素敵な表現、もしかしたらお借りするかもしれませんが…その様なことが無い様に気を付けます！こちらこそよろしくお願い致します^^ (2020年7月6日 20時) (レス) id: 5021305aba (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - So-mei.さん» とても読みやすくて私も凄く勉強になりました...(勝手に勉強させて頂いて申し訳ない...)こちらこそ本当に感謝しかございません、今後とも宜しくお願い致します(^^) (2020年7月5日 19時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
So-mei. - Daaaさん» ええええ！？あっ、ちょっと待って下さいね？心の準備が…。え、え？ヤバ…。あの、こちらこそ、ありがとうございます。なんか、こんな妄想に塗れた汚い作品読んでもらってありがとうございます…。ブラマジも見てくださってるんですね…！本当感謝。なんかすいません… (2020年7月5日 14時) (レス) id: 5021305aba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：So-mei. | 作成日時：2020年6月26日 18時
