某村煩悩集2

緑ローズ - give me you！ ページ7

まだギリクリスマス！
ということで(？)クリスマス小話緑ローズです。

———

「こんばんは、ラテさん」

クリスマスパーティーが無事(？)終了し、そろそろ寝ようかと部屋の電気を消したところでウパさんが訪ねて来た。
クリスマスの夜に来たということは、そういうことなのだろう。——なら、少しイタズラしたっていいよなあ？

「まあ入れてやりましょうかねえ…ほら、どうぞ」

くるりと背を向けて手招く。ウパさんがちゃんと私の部屋を訪れてくれたことに対する嬉しさが滲んだ顔を見せたくないとか、そういう訳じゃないし！

「まあ、そこに座っててくださいよ。ホットミルクでも入れてやりますから」
「やりぃ！さっすがラテさん！」

“そこ”とは私のベッドを指していて。
ウパさんはいつもの軽い口調で私の言葉に応えるが、ほんの少しだけ頬に紅が差している。全く、わかりやすい人なんだから…
頬が緩むと同時に、早く酷くしてやりたいという黒い欲求が高まって、足早に自室を去った。いつからだったか、「わざわざ飯を食べに一階のキッチンへ行くのが面倒臭い」という誰かさんの何とも怠惰な理由で2階の空き部屋に作られた簡易キッチンの電子レンジで牛乳を温める。
その隙に懐から瓶を取り出した。

(まさか向こうから来てくれるなんて。都合がいいな…)

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