畑で愛の栽培続行中

[hjdi] 一時間_(*) ページ7

はじめ視点


hj「ねぇ、だいちくん？」


di「なに？」


柔らかなベッドの上では
俺とだいちくんが重なっている。

いつもは見れない
恋人の特別な表情(かお)。

それを独り占めできる
この優越感。

嫌いじゃない。









hj「俺がもし、
この国を納められたなら
まず、何したと思う？」


だいちくんの頬を撫でる。
だいちくんはくすぐったそうに
表情を緩めた。


di「なんでそんなこと聞くの？」


hj「いいから」


di「……」


「じゃあ、
ゆーちゅーぶ…撮る………とか」


そう答えつつ、

“ そんなこといいから早く ”
と言わんばかりに
俺の首に手をまわした。


hj「……はずれ〜」


だいちくんに優しくキスをしたあとに
静かにそう言う。


di「…じゃあなに」


hj「正解はね





一日を25時間にするの」


そう言うと
だいちくんは不思議そうに
首をかしげた。


di「何で？」


真っ直ぐな疑問が飛んでくる。


hj「…24時間はいつも通りの日々

だけど、
残りの一時間は
こうやって、
大好きな人と愛を確かめ合う時間に
使うの。

一時間じゃ足りないかもだけど」


こつん、と
額を合わせてみた。


di「…いいやん」


だいちくんは満足そうに笑った。


hj「だいちくん

俺は人ってあんまり
好きじゃないんだけど、


人は、
二人で１つでしょ？
運命っていうのかな

二人が出会わないと
人は生まれないんだよ

その綺麗な運命は大好き」


だいちくんをぎゅ、と
抱き締める。


di「…俺も大好き」


だいちくんは
幸せそうな緩んだ表情を見せた。


hj「……





じゃあ、
江田総理大臣の定めた法律により
今からの一時間
愛を確かめ合う時間として使おう」


時計の長い針と短い針が
12を指して重なった。





暖かい部屋には

二人の愛が

溢れ出すくらいに

詰まっていた。

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