[tndi] 二人想い_rk ページ36
だいち視点
俺はたなっちのことが好きらしい。
昨日から、いや、ずっと前から
たなっちの笑顔を見るとドキドキして
何だかずっと見ていたくなる自分がいる。
これは、俺が女の子を好きになったときと同じ気持ち。
きっと、恋だ。
「…恋、ねぇ」
でもこの恋は叶わないらしい。
だって、たなっちは
俺のことなんて想っていないだろうから。
片想いって、こんなに辛いものなんだ。
こんなに苦しいものなんだ。
そう思うと、何だか理解できないまま、涙が溢れてきてしまう。
“ 皆いない時間帯でよかった ”
そんなことを考えながら、止まらない涙を拭うことなく流した。
*
たなっち視点
だいちくんの柔らかい笑顔が好きで、自然と目で追ってしまう。
そのせいで、何度か目が合う。
…だいちくんは鈍感らしい。
だから、何も気にすることなく、俺にへらりと笑いかけてくる。
「…かわいいよなぁ」
わかってほしいのに、わかってほしくない。
だって、きっと
言ってしまったら
元に戻れないだろうから。
それに、だいちくんにはあの人がいるから。
赤いネクタイの似合うひと。
あの人を越すことなんて、できない。
できるはずがない。
もう、決まったことなんだ。
俺の恋は片想いだって。
一方通行なんだって。
「今日は帰ろう」
重たい体を持ち上げ、少し伸びをする。
足を玄関へ向け、五歩くらい進んだときに何か足りないことに気づく。
“ あぁ、荷物、三階に置いてたっけ ”
自分の荷物が、辺りを見てもない。
足りないものの違和感は荷物だったようだ。
“ 仕方ない ”
自分が置いてきたせいであるのに、やれやれと階段へ向かう。
面倒くさがり、直さないとな。だいちくんに嫌われちゃう。
もう終わった恋なのに、だいちくんのことを考えてしまう。
そんな自分に苦笑する。
一生だいちくんしか想えない身体になってしまったのだろうか。
一方通行じゃなければ、どれだけ幸せなんだろう。
その量を知りたい自分がいる。
またそれに苦笑する自分もいた。
俺はもうだめだ。
だいちくんがいないと。
そう確信する。
確信の強さを表すように、
俺は強く階段の手すりを握った。
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ちぃ(プロフ) - はじめまして。そして完結&お誕生日おめでとうございます…！更新されるの毎日ワクワクしながら読ませて頂きました…！全部大好きです！！続編全力でお待ちしております！本日はステキな1日になりますように！ (2019年9月15日 12時) (
レス) id: 855d50c0b1 (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - いつも楽しみに更新を待ってました(*´ω｀*)そして！お誕生日おめでとうございます！短編集にたなとま多く取り入れようかな…笑 続編待ってます！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: d70a483de9 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 今まで更新ありがとうございました！そしてお誕生日おめでとうございます！素敵な一日になりますように…！絶対はじだい小説描きますので！続編を待ってます！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: 0a2930288c (このIDを非表示/違反報告)
なすび - 玉ねぎさん» 素敵なリクありがとうございました！ヤンデレ書くの下手なのですが…喜んでいただけて嬉しいです！また書きますね！これからもどうぞ宜しくお願いします〜！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: c63e5ccc18 (このIDを非表示/違反報告)
なすび - あやさん» 本当ですか！？嬉しいです！はい！ありがとうございます！いつでもお待ちしております！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: c63e5ccc18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすび | 作成日時：2019年7月1日 2時
