[kntm] 誰のため？_rk ページ38
トマトクン視点
俺は暗い、ひんやりとした部屋で
目を覚ました。
「あれ、トマトさん、今起きたんすか？」
陽気に話しかけてくるのはけんすけ。
しかし、俺はそれに返す気力がなかった。
何故なら
「けんすけ…もうこれ、外してよ」
「え？や〜だ」
俺の体はボロボロで
手や足は拘束されているからだ。
具体的に言うと
痣や切り傷は勿論。軽い火傷もある。
何処で手に入れたのかわからない手錠と首輪。
首輪に関してはきつく絞まっていて、息がしにくい。息を吸うのに必死になる。
「けんすけ、何がしたいの？
これは何のためになるの？」
そう聞いてみると
けんすけは満面の笑みを俺に向ける。
「トマトさんが辛いのは分かります
でも、これは
トマトさんと俺の将来のために
大事な行為なんですよ
トマトさんだけの為にも」
優しく触れられる。
そんなけんすけにも怯えている俺がいる。
「俺のため…？」
けんすけを見上げる。
「はい、そうです
トマトさんがたなっちさんのような、薄っぺらい愛しか持てない人に
騙されないようにするためです
大事なことでしょ？」
そういってけんすけは笑う。
俺は怒りを抑えられなかった。
「けんすけに何がわかるの？
薄っぺらい？根拠は何処にある？
俺には大切なものなんだよ
俺は騙されてなんかない」
俺はけんすけを睨み付ける。
しかし、けんすけは動じることなく
余裕そうに笑った。
「やっぱ、トマトさんの怒った顔はいいなぁ
滅多に見れないから、俺だけ知ってる感じがして、見るたびに興奮しちゃう」
俺は恐怖を覚えた。
けんすけから逃れられない。
そんな風にも悟った。
「…トマトさん
そんなこと言うの、もう止めたらどうですか？
自分の体、見てみて下さい
これ以上抵抗するのは
オススメしませんけどね」
カチカチ、とカッターの芯を
出す音が聞こえる。
「トマトさんには
もう俺しかいないんですよ」
ゆっくり、はっきり、
けんすけはそう口にした。
「もう諦めましょ」
ふ、とけんすけの笑顔がなくなる。
俺は声が出なくなっていた。
「上手に答えられたらこれから優しくしますからね、トマトさん
じゃあ、聞きますね
俺のこと、好きですよね？」
ピタ、と冷たいカッターが俺の首に触れる。
死にたくない。
その思いが今一番強かった。
けんすけの望む答えをいうしかなかった。
「けんすけ……好きだよ」
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ちぃ(プロフ) - はじめまして。そして完結&お誕生日おめでとうございます…！更新されるの毎日ワクワクしながら読ませて頂きました…！全部大好きです！！続編全力でお待ちしております！本日はステキな1日になりますように！ (2019年9月15日 12時) (
レス) id: 855d50c0b1 (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - いつも楽しみに更新を待ってました(*´ω｀*)そして！お誕生日おめでとうございます！短編集にたなとま多く取り入れようかな…笑 続編待ってます！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: d70a483de9 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 今まで更新ありがとうございました！そしてお誕生日おめでとうございます！素敵な一日になりますように…！絶対はじだい小説描きますので！続編を待ってます！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: 0a2930288c (このIDを非表示/違反報告)
なすび - 玉ねぎさん» 素敵なリクありがとうございました！ヤンデレ書くの下手なのですが…喜んでいただけて嬉しいです！また書きますね！これからもどうぞ宜しくお願いします〜！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: c63e5ccc18 (このIDを非表示/違反報告)
なすび - あやさん» 本当ですか！？嬉しいです！はい！ありがとうございます！いつでもお待ちしております！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: c63e5ccc18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすび | 作成日時：2019年7月1日 2時
