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今日もいつもと変わらない朝。
のはずだったのに。
「っ、、」
息が苦しい。溺れてるみたいだ。もうすでに失いかけている力を振り絞ってナースコールを押す。
私はそこで力尽きた。
けんすけ side
昨日はじめさんに言われた病室に行く。
ずっと会いたかったA。高校を卒業してからずっと連絡がとれなかった。
今何をしてるのか、体調は大丈夫なのか、今度こそ伝えたい
好き の言葉。
病室に入ると
そこにAの姿はなかった。
看護師「Aさん、朝方に倒れて。今は緊急手術中です。」
看護師「正直、とても危険な手術です。成功すると胸を張って言うことはできません。」
Aは生きて帰れるか分からない。看護師の言葉が脳内でずっと鳴り響く。
看護師に軽く会釈をしてHAPに戻る。
「Aが、Aが倒れたらしい。今手術してて生きて帰れるか分からないって、、っ、」
た「けんすけ、落ち着いて。」
ト「Aちゃん、そのまま目を覚まさなかったら」
だ「それ以上言うな智貴!、っ、、」
俺だけじゃない、みんなが泣きそうになっていた。あのままAが起きなかったら?気持ちを伝えられないまま。
「A、絶対生きろよ」
は「Aちゃん、そんなの嫌だからね。」
や「俺、Aちゃんに想い伝えてないよ、、」
凸「Aちゃんがいなきゃ俺、、っ、」
みんなAのことが好きなんだ。だから戻って来いよ。そして伝えるんだ。卒業式で伝えられなかった想い。
好きです、そんな声はみんなの涙でかき消されていく。
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作者名:まるこ。 x他1人 | 作成日時:2020年5月5日 18時