sunshine -サンシャイン- (ページ41)

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はじめんside

は「……………教えてよ…

寝部屋にあった〝診断書〟と〝手術同意書〟は
何…？

Aは…病気なの…？」

声を絞り出すように伝える。
前倒れたのも
最近よく疲れてるのも
全部…全部……

病気のせいだったの？

『前…階段で倒れた時
凄いいつもより酷い生理痛で…
最初はそれが原因かと思ってたの…
でも……その時に起こった貧血も
心臓が上手く機能出来てなかったが故の
血液運べなくて、酸素不足からの貧血で…』

3人で座りながら話していく。
部屋の中には俺の大好きな
Aの付けてるキンモクセイの香水の匂いが
広がっていく

『帰りが遅くなったのも、そのまま別の
大きい病院に紹介状書いてもらって
いってたからで…
けんくんは多分生理が原因だと思ってて
あえて何も聞かれなかったから…』

Aの目からボロボロと涙が落ちていく
ともたかも、俺も、静かに聴きながら
涙を流していた

『疲れのせいだと思ってたけど
その疲れも全部病気のせいで…』

は「なんで…なんで言ってくれなかったの…」

『言えるわけないじゃんっ！！！』

いつも聞かないような荒々しい声で
泣き叫ぶようにAが言う

『いっぱい迷惑かけて
いっぱい心配かけてきた…

いつか言わなきゃ行けないってわかってた
でもっ！！！！！！

…楽しそうなみんな見てたら
その幸せそうな笑顔を曇らせるようなこと
できなかった…っ』

優しくAを抱きしめる

『離してよ…離して…っ
優しくしないで…………っ』

そう言いながらもAの手は
俺の体や服を掴んで離さない。

Aの後ろからともたかも被さるように
抱きしめる

あの日から…いや、異変を感じていた日から
きっとこの子はずっと1人で闘ってた

その小さい体は震えていて
今まで聞いたことないような声を上げて
怖いとごめんを繰り返しながら泣いていた。

それをただ俺は
背中を撫でて「大丈夫…大丈夫だよ」と
落ち着けることしか出来ない。

ある程度落ち着いたところで

は「A、ちゃんと入院して手術しよ？
ちゃんと治そ？
迷惑も何も無いから。
前も言ったけどAがいないとダメなんだよ…
俺の前から居なくならないで…」

気づいたら俺がAに泣き止まされていたし
ともたかも俺に抱きついて泣いていた。

そして紙面に親権代わりに俺の名前を書いて
静かに入院の準備を始めた。

他のメンバーには俺から言っとくと言うと
『ありがとう』
と呟いて、拙く笑った