検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:12,744 hit

Chapter20 ページ20

.



多分、その日。


最低だけど、何処か、心が救われた。









いつもの様に、Aと喫茶店でお茶。



だいちくんが畑を卒業してから、暫く経った。最初は模索するために動画を暫く休んで、そこから復活して、だいちくんの居ない畑がようやく板についてきた。まだ、だいちくんの愉快な声を求めてしまう事もある。でも、一人一人が一人一人をしっかりカバーして、また昔みたいに日常も取り入れて。心機一転、とにかく頑張るしかない。

暫くは本当に忙しかった。だから、Aと遊ぶ事がめっきり減ってしまった。ちゃんと説明してて、「たなや、みんなの頑張りどきだね。応援してる、無理しないようにね」って。笑顔で言われたのが1ヶ月前だ。


だから、今日は1ヶ月ぶり。

こんなに会わなかったのは、多分初めてだった。だから、ちょっと。ちょっとだけ、緊張していた。





「....ぶっ、何かたな緊張してない?」

「....怒るよ?」

「ごめーん」





いつも思う。こいつはエスパーか何かなのだろうか。






「久しぶりだねー。どう、新畑は」

「....まぁ、何とかぼちぼちって感じ。日常が戻ったから、その分また撮影時間が増えて忙しさ倍増だけど。その分、メンバー間のコミュニケーションが増えていい感じだよ」

「たなはきちんとみんなの事見てるもんね。それに、だいちさんも卒業されたし、はじめ先輩の事も、しっかりサポートしなきゃね」

「うん。当たり前」






だいちくんが卒業して、心配な事は畑だけじゃない。昔のはじめさんを知る人が少なくなって、その分はじめさんの精神的な部分も心配だった。

俺も、最初からはじめさんの事を知っている訳ではない。でも、メンバーの中では一番知ってる。だから、少しでもはじめさんを支えれる人間で在りたい。

...何か気持ち悪いけど、そうなのです。






「Aは、どうだったの最近」

「んー、仕事はぼちぼち、因みに昇進したので給料超アップ」

「シレッと自慢するよね昔から」

「あはは、自慢なのだから仕方ないかな。....後はねー、そうだねぇ」







いつもの様に、ブラック珈琲を飲みながら。

いつもの様に、前髪を掻き上げる。





その瞳が少し、寂しそうに見えて。




どうしたの、そう、言おうと思った。





でも、先に口を開いたのは、Aで。









「私、やっぱりあの人が好きだからさ。だから、覚悟した。もう、会うのは次で最後にする、」








.

Chapter21→←Chapter19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Daaa(プロフ) - So-mei.さん» いつもいつも本当にこちらこそありがとうございます!今作こそとんでもなく意味不明感が出ていたかと思われます...次作があればもっとまともな文章書けるよう頑張ります...! (2020年8月18日 19時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
So-mei. - お疲れ様でした…!今回もとても感動しましたし、感情移入してしまいました笑 やっぱり素敵な言葉選びというか、センスが光ってますよね…尊敬します…。素敵な作品ありがとうございました! (2020年8月18日 12時) (レス) id: 5021305aba (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - ねおんさん» こちらこそありがとうございます!な、泣かせる力....そんな素晴らしい力があるかは分かりませぬが、何とか挫折せず書き終えれました...ありがとうございました! (2020年8月18日 6時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
ねおん - また来てしもた、、。お疲れさまです、!人を泣かせる力があると知った日、、() (2020年8月17日 23時) (レス) id: 3019da5da0 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - ねおんさん» おはようございます!コメントありがとうございます!私もたなっちくん何でこんな奴のこと好きなんだよ(真顔)って感じで....何度も挫折しそうですが何とか最後まで...頑張ります! (2020年8月12日 6時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Daaa | 作成日時:2020年8月1日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。