Chapter０２ ページ2
.
AAと言う女の子に出会ったのは、大学に入学して少し経った頃だった。
春が過ぎ、梅雨の時期に入った6月下旬。元々髪質は真っ直ぐだからそこまでハネたりはしないけど、湿気でちょっとギシギシしてて、やっぱり女子みたいに俺も梅雨は嫌い。
そして、その日も余裕で寝坊し、大学に到着したのは11時前だった。1限は無かったものの、2限はある。つまり、こちらも余裕で遅刻だ。
もう常習犯すぎて何も言えない。
そろそろ教務課から何かしらのお便りが来てもおかしくないんじゃないかと思う。あ、別に遅刻常習犯でもまだ入学したてだしそれは無いのかな。知らんけど。
大学生になってまだ数ヶ月。もう余裕で遅刻する程にまで成長した。誰も褒めてくれんけどね。
友達に席を取ってもらっていたけど、ごめん、何でこんな時に限って前らへんに座ってんの。いつも後ろじゃん。
ラインで前らへんに居るよ〜って送ってきた友達許すまじ。
仕方ない、後ろの扉からこっそり入って一番後ろの席に座ろうそうしよう。
これでも心はガラスのハートなのでね。と、心の中で茶番を繰り返しながら、ゆっくり扉を開けて後ろの空いている席に座る。一列だけ誰も座っていなくて、ラッキーと思いながら壁際の方に座る。
丁度教授は黒板にカキカキしている途中だった。何だか長ったらしい呪文の様な文字をカキカキしている。....それ、字小さすぎて俺のとこまで見えんのだけど？いや、何となく見えるけど。
とりあえず良かった良かった、これで今日のミッション無事にクリア。(バレず座る事)
後は適当にノート取りながら携帯弄って、講義終わったら前らへんに座る友達と合流して昼飯食いに行こ。3限もあるから急がんとね。
そう思いながら、とりあえずリュックからノート、と言うよりルーズリーフを取り出し講義に挑む準備をする。
そんな、時。
ガタガタ、と、少し机が揺れて、誰かがこの列の通路側の方に座った事に気付く。
「....はー、間に合った。あ、すみません、レジュメってありました？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Daaa(プロフ) - So-mei.さん» いつもいつも本当にこちらこそありがとうございます！今作こそとんでもなく意味不明感が出ていたかと思われます...次作があればもっとまともな文章書けるよう頑張ります...！ (2020年8月18日 19時) (
レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
So-mei. - お疲れ様でした…！今回もとても感動しましたし、感情移入してしまいました笑 やっぱり素敵な言葉選びというか、センスが光ってますよね…尊敬します…。素敵な作品ありがとうございました！ (2020年8月18日 12時) (レス) id: 5021305aba (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - ねおんさん» こちらこそありがとうございます！な、泣かせる力....そんな素晴らしい力があるかは分かりませぬが、何とか挫折せず書き終えれました...ありがとうございました！ (2020年8月18日 6時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
ねおん - また来てしもた、、。お疲れさまです、！人を泣かせる力があると知った日、、() (2020年8月17日 23時) (レス) id: 3019da5da0 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - ねおんさん» おはようございます！コメントありがとうございます！私もたなっちくん何でこんな奴のこと好きなんだよ(真顔)って感じで....何度も挫折しそうですが何とか最後まで...頑張ります！ (2020年8月12日 6時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Daaa | 作成日時：2020年8月1日 9時
