Chapter０７ ページ7
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「...すみません、いきなり、爆笑なんかしちゃって、」
『...いえ、私もずっと、もし次会えたら、ちゃんと謝らなきゃって、』
あれだけ会いたかった女性は、今、一緒にベンチに座っている。
何だか、不思議な気持ちだった。
『...私、趣味で絵を描いているんです。あの日、夜空を描きたいなって思って、此処に来て。そしたら、近くに星見てる人、居て。...星の輝きに照らされてて、その横顔と夜空が凄くマッチしてて、綺麗だなぁ、って思って...ま、まさか、はじめしゃちょーさんとは思わず...本当に申し訳なかったです、ごめんなさい』
何でだろう、彼女の声は、とても落ち着く。
「...いえ、逆に俺で良かったのかなって、思ってて。それに、俺こそすみません...絵、見てしまって。でも！本当に、感動してしまって。上手いし、綺麗だし...その、本当にめちゃくちゃ...感動、しました」
自分で言っておいてめちゃくちゃ恥ずかしい。
素人にこんな、意味不明な言われ方したって、別に嬉しくないよね...
『...そう、言って頂けて、とても嬉しいです。...私、夢だったんです、自分の個展を待つ事。でも、挫折、しちゃって。もう出来ないって、思って。...私、はじめしゃちょーさんの動画、見た事沢山あって。好きな事をやり遂げているはじめしゃちょーさんが本当に凄くて、実はとても、憧れていました。....絵は挫折しちゃったけど、こんな形ではじめしゃちょーさんを描ける日が来るなんて、ちょっとラッキーだったな、なんて思う自分も居て..........あ、すみません！！ベラベラ意味分かんない事喋ってました！！ごめんなさい！！！』
また、必死に謝って。
でも、その一生懸命な姿が、その真っ直ぐな言葉が、次々に俺の心臓にグッと刺さって。
「あの、お名前、聞いても大丈夫ですか、」
『...え、えっと、A....AAと、申します』
「Aさん。俺、本当に本当に、感動しました。...絵の事は詳しくないから、専門家みたいなそんな事、言えないけど....。でも、本当に、素敵な作品でした。誰かの絵で、こんなに感動したの、初めてで。...もっと、Aさんの絵、見たいです。見てみたい、です」
彼女は挫折したと言った。
でも、描き続けている限り、それは挫折なんかしていない。
もっと、この人の近くで。
この人の絵を、見たい。
心の底から、そう、思った。
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にんじん - 号泣してしまいました。素敵なお話をありがとうございました。大好きです。 (2020年12月4日 2時) (
レス) id: 979b35d4d9 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - サメ子さん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けて....とんでもなく...嬉しいです...ありがとうございました！！！ (2020年10月15日 16時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
サメ子 - お疲れ様でした！凄く良いお話でした……(；A；) (2020年10月14日 18時) (レス) id: 03b42f91b7 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - 天夢香さん» コメントありがとうございます！おおお、ド、ドハマリなんて...光栄ですありがとうございます！次回も何か書けたらいいなぁ(遠い目 (2020年7月26日 18時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
天夢香(プロフ) - お疲れ様でした。3話読んだ瞬間どハマりしてしまいました。とても面白かったです！次回の作品も楽しみにしています…♪ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 6c52710f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Daaa | 作成日時：2020年7月5日 9時
