Chapter０６ ページ6
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それから、毎日あの公園に通った。
出会った時は21時前頃だったから、最初の数日はその時間帯を狙って行った。でもその時間に行ってもあの女性は居なくて、ちょこちょこ時間を変えて行ってみた。
朝8時。昼12時。夕方17時。会えない。
10時。14時。22時。会えない。
もう1度言う、会えない。会えません。
...やっぱりもう、会う事は出来ないのだろうか。
あの日、あの女性はたまたま此処に居ただけなのかもしれない。もしかしたら他県の人で、本当にたまたま観光とかで来てて、この公園に来ていただけなのかもしれない。
いや、その説が高い。
趣味で通ってたら必ずいつか会えるはず。それがこんなにも会えない。ならきっと、もう2度と、会えない気がした。
それに此処までしてたら、ほんとストーカーみたいでやばい。いつか誰かに通報されちゃう。ほんとに。
今は、16時ぐらい。本当は畑の撮影があったんだけど、今日は何となく16時ぐらいに来てみたくて、ソッと抜けてきた。因みにあのベンチに座ってる。
ごめん、企画持ってきたの今日テツヤだったよね。ほんとごめん、参戦するとか言ってたのに。
もう、諦めよう。
そう、心に誓って、重い腰を上げた、時。
『...わっ、びっくり、した.....、あ、』
思わず、バッと顔を上げた。
あぁ、やっと、やっと、会えた。
あの女性は、またあの時みたいに、スケッチブックを持って、またびっくりした顔で、近くに立っていた。
「...あ、あの！」
『...はっ、はい、！』
「...俺、会いたかったんです、ずっとあの日から、貴方に会いたくて！！」
『？！？！』
「...あ、すみません、こんな気持ち悪いこと言って、でも、あ.....すみません、勝手に、その.....スケッチブック、見ちゃって.....」
『....！！』
また会えた事が嬉しくて、でもその嬉しさを噛みしめていたら、そう言えばプライバシーの侵害にあたる行為をしていた事を思い出した。
女性は、一気に顔を赤くして、でもまた、必死に謝り出した。
『いや、その！私もすみません！勝手に...勝手に絵に書いてて...しょ、肖像権ですよね、本当に申し訳ないです、！！』
...肖像権、？
あ、だめ。
『....？！』
「あはは！！！す、すみません！そこ！そこなんだ！！やばい、笑いが...！」
そんな事を気にしていたんだ、と、ちょっと笑いが、止まらなかった。
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にんじん - 号泣してしまいました。素敵なお話をありがとうございました。大好きです。 (2020年12月4日 2時) (
レス) id: 979b35d4d9 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - サメ子さん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けて....とんでもなく...嬉しいです...ありがとうございました！！！ (2020年10月15日 16時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
サメ子 - お疲れ様でした！凄く良いお話でした……(；A；) (2020年10月14日 18時) (レス) id: 03b42f91b7 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - 天夢香さん» コメントありがとうございます！おおお、ド、ドハマリなんて...光栄ですありがとうございます！次回も何か書けたらいいなぁ(遠い目 (2020年7月26日 18時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
天夢香(プロフ) - お疲れ様でした。3話読んだ瞬間どハマりしてしまいました。とても面白かったです！次回の作品も楽しみにしています…♪ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 6c52710f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Daaa | 作成日時：2020年7月5日 9時
