Chapter１５ ページ15
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テツヤにアドバイスを貰った日の翌日、俺はドラッグストアに来ていた。
何としてでも彼女の風邪を治したい。だって絶対辛い。俺だったらほんと辛すぎてもう駄目かもしんない。やっぱり健康が1番だもん。
お店の人に聞きながら、良さそうな栄養ドリンクを選ぶ。...咳や鼻水とか、熱はないんだっけ。って、お店の人に伝えたら、「...疲労ですかね？」だって。確かに、風邪じゃないような、気もする、けど。
けど、風邪だと言っていたし、きっと風邪。風邪症状にも疲労回復にも繋がる栄養ドリンクを教えてもらったのでそれを購入した。....か、漢方系？かな。.....不味そう。いや、それは仕方ないのか.....。
次に良く行くスーパーに来た。良いのか悪いのかファンの子達に遭遇。とりあえず笑って対応はしたけど、ごめんね、今ちょっとそれどころじゃなくて。...次会えた時は最上級に神対応するから、ごめんね。
飲料コーナーに来て、良さそうな野菜ジュースを探す。....いつぞやにメインで野菜ジュース、やったなぁ。畑でもやってたよね、あれ何だっけ、効き野菜ジュース？だったっけ。だいちくんが企画のやつ。
それにしても、沢山、あるなぁ。....糖質オフは、うーん.....でもダイエットしてるって......いやいや、今日はとにかく栄養！バリバリ栄養取り込んで欲しいから、この小さいけど濃縮されてそうなやつにしよう。
そして最後にカットフルーツを購入。因みに色んなフルーツが入ってるやつ。好きなフルーツ、あるかなぁ。
....そう言えば、Aちゃんの好きな物、好きな事、全然、知らないよなぁ。
美大卒は知ってる。絵が好きな事も知ってる。東京から静岡に来たのも知ってる。
でも、好きなフルーツとか。好きな食べ物とか。好きな色とか。芸能人で誰が好きなのか、とか。そんな、ありきたりな事でさえ、何も知らない。
沢山会って話してきた。
でも、何も、何も、知らない。
レジで支払いをして、袋に詰める。結構、買いすぎちゃったなぁ、なんて。
彼女にラインで、渡したい物があると送る。少しして、返事が来て。なら、公園で待ってますね、と。
やっぱり、家は、教えてくれ、ない。
これだけ会っているのに、俺は、彼女の家も、何処なのか知らない。
知らない事が多いと、今更気付いた瞬間。
何だか寂しくて、虚しくて、悔しくて、もどかしい、そんな思いが、込み上げた。
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にんじん - 号泣してしまいました。素敵なお話をありがとうございました。大好きです。 (2020年12月4日 2時) (
レス) id: 979b35d4d9 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - サメ子さん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けて....とんでもなく...嬉しいです...ありがとうございました！！！ (2020年10月15日 16時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
サメ子 - お疲れ様でした！凄く良いお話でした……(；A；) (2020年10月14日 18時) (レス) id: 03b42f91b7 (このIDを非表示/違反報告)
Daaa(プロフ) - 天夢香さん» コメントありがとうございます！おおお、ド、ドハマリなんて...光栄ですありがとうございます！次回も何か書けたらいいなぁ(遠い目 (2020年7月26日 18時) (レス) id: 4b5c938df8 (このIDを非表示/違反報告)
天夢香(プロフ) - お疲れ様でした。3話読んだ瞬間どハマりしてしまいました。とても面白かったです！次回の作品も楽しみにしています…♪ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 6c52710f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Daaa | 作成日時：2020年7月5日 9時
