偶然とは偉大なり。

#22　ポッキーゲーム ページ25

◇you side◇


『よし。じゃあ、はじっこくわえて』


やふ「ん、」


『よーい、スタート』



ヤバ、顔近い…


ってか、食べるの早くない？



『んっ！』



私は恥ずかしくなって折ってしまった。



やふ「Aの負け〜」


『だって恥ずかしいじゃん』


やふ「そう？」


『んー、じゃあ次は絶対勝つ！』


やふ「ふふ、どーだろね」



『よし、スタート！』



(サクッサクッ)



ポッキーを食べる音だけが、部屋に響く。



あと、


4cm…3cm……2cm………1cm



(チュッ)



私は少し触れただけで離れようと、後ろへ下がったが、

ようへい君の腕により、叶わなかった。



『んんっ…んぁっ……よ…ーへ君…』



先生の熱い舌が口の中に割り込んできて、口内を荒らす



『ん、や……』



チュッと小さなリップ音を立てながら離れた唇。



『はぁ。はぁ。なんっ、で…』


やふ「ふぅ…なんでかって？」


やふ「教えてあげるよ」


やふ「お前が好きだからだよ」


『へ…？』



嘘…


そんなっ……



やふ「Aが嫌だったら、殴ってでも、気持ち悪いって言ってもいいからね」


『ううん、私ね』



『洋平君が好き』


やふ「…！…本当に？」


『うん』


やふ「エイちゃんさんよりも？」


『うん、笑』


やふ「やっっった！！」


やふ「すんごく嬉しい！愛してる！」


『ふふ、私も』


やふ「じゃ、Aはもう、俺の彼女ね？」


『そーだね、笑』


やふ「んー！愛してる！」


『はいはい、笑』


やふ「l.Love.you」


『わかったってば、笑』









こうして、私達の恋は実りました。

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