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(続き)
須「…だ、だよなぁ?そっか、そうだよなぁ。」
そう言っていつもみたいに笑ってくれる須貝さんにホッとしたけど、その笑顔が少しぎこちない気がするのは私の気のせい?
どうにかこの気まずい空気を変えたくて、須貝さんが笑ってくれそうなことを言ってみる。
「あっ、でも強いて言うなら…お父さん。」
須「えっ?」
「お父さんみたいです。須貝さん。」
須「お、お父さん…?」
キョトンとしながら首をかしげる須貝さんが可笑しくて、
「おじさんっぽいとかじゃないですよ!?そういえば私の父も、私が短いスカートとか履いてた日には“履いてもいいけど、危ないから車で迎えに行く!!!”とか毎回言ってました。ふふふ、変ですよね。」
お父さんのことを思い出しながら笑ったら、須貝さんが苦笑する。
須「いや…気持ちはよく…分かります…。」
「え?」
そう言ってポンと頭に手を置かれる。
「?」
須「まぁ、今はお父さんでもいいかぁ…」
「え?」
須「そんで、今日はどうやって来たん」
頭をワシャワシャ撫でられながら聞かれる。
髪がボサボサになっちゃうなぁと思いながらも、須貝さんに頭を撫でられるのは嫌いじゃなくて、そのまま撫でられ続ける。
「どうって…普通に歩いて…」
須「はぁ!?そんな服で!?普通に!?歩いて!?」
あぁ……やっぱりお父さんに似てる…。
でもお父さんよりも明らかに声が大きいしモーションもでかい……。
「いや、朝は肌寒かったのでジャケット羽織ってましたけど…。」
須「……帰りは?」
「今日はお昼すぎには帰るので…日が出てますし…ジャケットは…」
須「はい、送ります。」
「え!?」
須「危なっかしい子は須貝さんが送っていきま〜す。帰る時荷物まとめて待ってなさいよ〜。」
そう言って有無を言わさず去ろうとする須貝さんを、今度は私が追いかける。
「いやいや!大丈夫ですって!」
須「お父さんの言うことは絶対で〜す」
「須貝さんてば!!!」
(おまけ)
帰り道
須「今度服買う時は、ちゃんと俺に相談してね」
「だ、だから須貝さん私のなんなんですかぁ」
須「お父さんです」
「お父さんでも普通そんなことはしません…。」
須「ちゃんと相談してくれたらAちゃんの好きなアイス奢ってあげようかな〜。」
「えっ……」
須「なんなら俺に選ばせてくれたら須貝さんが洋服買ってあげる。」
「………。」
須「どうする娘???」
「………け、検討します。」
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たー - 山本さんのも欲しいです (2020年11月24日 22時) (レス) id: b6a4d09d70 (このIDを非表示/違反報告)
my - 山本さんの分も欲しいです! (2020年2月1日 22時) (レス) id: b7913fb570 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 今日初めてみたんですが、めっちゃ書きかた好きです…!!雪宮さんのご事情もあると思うので、ゆっくり投稿してください! (2019年12月9日 22時) (レス) id: cbbd2e7772 (このIDを非表示/違反報告)
雪宮ほたる(プロフ) - 僕は今、ガムが食べたい。さん» 短編であげたほうがという事でしょうか…?参考にさせていただきます。頻繁な更新はできないかと思いますので、他の作者様の合間に覗いていただけたらなと思います; (2019年8月12日 10時) (レス) id: 7cd0214061 (このIDを非表示/違反報告)
雪宮ほたる(プロフ) - モモルデシンさん» お待たせしていて申し訳ありません。他の作者様のように頻繁な更新はできないかと思いますので、他の素晴らしい作者様の合間に箸休め程度で読んでいただけたらと思います;。 (2019年8月12日 10時) (レス) id: 7cd0214061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪宮ほたる | 作成日時:2019年5月2日 22時