ep33 ページ34
ウヨンside
ウヨン 「Aちゃん夜ご飯だよ〜」
A 「…」
ウヨン 「Aちゃん?」
A 「あ、ごめん。ありがとう。」
ウヨン 「何かあった?」
A 「ううん、なんでもない。」
ウヨン 「どっか痛かったりしんどかったりする?」
A 「本当に…大丈夫。」
ウヨン 「…何かあったらいつでも呼んでね。」
A 「うん、」
ウヨン 「じゃあ食べ終わる頃にまた来るね。」
A 「うん、」
Aちゃんの部屋に夜ご飯を届けに行くとぼーっとして少し元気のないように見えた。
なんでもない、大丈夫と言っていて気にならない訳がないけど、聞きすぎて追い詰めてしまうのもよくない。
ウヨン 「Aちゃん、今日とか明日なんかあったっけ?」
サン 「特にないと思う…あ、今日服薬指導はあったけど、何かあった?」
ウヨン 「さっき夜ご飯届けに行ったらなんかぼーっとして元気ないように見えてさ。」
サン 「引継の時は何も言ってなかったけどね…」
ウヨン 「先生も何も言ってなかったよね。」
サン 「何も言ってなかったよ。」
ウヨン 「なーんか引っかかるんだよね。」
サン 「俺も後で行ってみるよ。」
ウヨン 「うん。」
サナと話をして、他の患者さんの下膳や食後の薬の確認などをしているとAちゃんからナースコールが鳴った。
ウヨン 「はーい、どうしたかな?」
A 「…」
ウヨン 「Aちゃん?」
A 「っ、…」
ウヨン 「ちょっと待ってて、すぐ行くからね。」
声をかけても返事がない。
だけど微かに泣いているような、そんな音が聞こえた気がした。
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作者名:@ | 作成日時:2023年10月5日 14時