・ ページ34
Aside
採血なんて聞いてない…
ホンジュン先生は何も言ってなかったのに…
ソンファ先生は目の前で採血をする準備をしているけど、私は追いついていなかった。
A ｢…｣
ｿﾝﾌｧ ｢いつもの採血と同じだよ。ちょっとチクッとするの頑張ってくれたらあとは何もしない。｣
A ｢…｣
ｿﾝﾌｧ ｢…泣いてもいいし、痛いって叫んでもいいし。先生はいつも通り受け止めるから。｣
怖い気持ちもやりたくない気持ちも全部お見通しのようだった。
A ｢……っ、｣
ｿﾝﾌｧ ｢ありがと。すぐ終わらせるからね、大丈夫。｣
A ｢…ｸﾞｽｯ、｣
ｿﾝﾌｧ ｢採血するの久しぶりだよね。怖いよね。｣
A ｢ｸﾞｽｯ、｣
ｿﾝﾌｧ ｢まだ何もしてないから大丈夫だよ。ちょっと腕ギューってするだけ。｣
覚悟を決めて目の前に置かれている採血台に腕をのせた。
と同時にやっぱり怖くて涙が零れてきた。
そんな私の姿を見てもソンファ先生は変わらず優しく声をかけ続けてくれた。
ｿﾝﾌｧ ｢…今日は血管隠れ気味だね、ちょっとホットタオルで暖めようか。｣
A ｢…｣
ｿﾝﾌｧ ｢1回ゴム外すよ。楽にしてていいからね。｣
縛っていたゴムを外すとソンファ先生はどこかに行ってしまった。
診察室にポツンと1人取り残されて、今は他の患者さんもいないから周りも静かだった。
A ｢…｣
?? ｢失礼しまーす。｣
A ｢…ヨサンせんせ、｣
ﾖｻﾝ ｢久しぶり。ソンファ先生からAが診察室に1人でいるからそばにいてーって言われて来てみたの。｣
A ｢っ、、｣
ﾖｻﾝ ｢採血怖くなっちゃった？｣
A ｢ｺｸﾝ、ｸﾞｽｯ｣
ﾖｻﾝ ｢そっか、そっか。｣
聞きなれた声がして顔を上げるとヨサン先生が立っていた。
隣に来たヨサン先生は背中を優しくさすってくれて、冷たくなっていた体が少し和らいだ気がした。
ﾖｻﾝ ｢採血嫌だよね、先生も嫌いだから気持ち分かるよ。｣
A ｢…｣
ﾖｻﾝ ｢ソンファ先生採血上手だし、あっという間に終わらせてくれるよ。｣
A ｢…うん、｣
いつもはフワフワとしているように見えるヨサン先生だけど、私が怖かったり緊張している時はいつもそばにいてくれる、心強い先生だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みなみ - 読ませていただきました！私も病院苦手ですがATEEZが先生なら通います！ (4月22日 15時) (
レス) @page22 id: 0d66180c72 (このIDを非表示/違反報告)
チェ - これからも頑張ってください！ (2月16日 23時) (レス) id: 56046c8d59 (このIDを非表示/違反報告)
@(プロフ) - チェさん» コメントありがとうございます☺︎ これからも楽しんでもらえるよう頑張ります!! (2月13日 22時) (レス) id: 31adb23ce9 (このIDを非表示/違反報告)
チェ - 番外編面白！ (2月12日 15時) (レス) @page44 id: 56046c8d59 (このIDを非表示/違反報告)
@(プロフ) - お湯さん» コメント、リクエストありがとうございます☺︎ 楽しみにしていただき嬉しいです!! 女の子の日そしてPMSも書くので今しばらくお待ちください:) (2月9日 23時) (レス) id: cdf0d8fc09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：@ | 作成日時：2023年12月12日 21時
