後日談�� ページ32
［ユカside］
『俺の妻になって欲しい』
あの一件から、
どうやら私の思考回路はおかしくなってしまったらしい
まあ、無理もないよね…
あの義勇さんと、“夫婦になる“のだから(未だ実感はない)
「ユカ、大丈夫か」
「へっ、何がですか？私は至って普通ですが…」
「いや…普通ではないと思うが」
義勇さんは私がこうなってしまったのも無理はないと、微笑ましく(？)受け止めてくれていたが、
流石に裸足のまま洗濯物を干していたり、
鮭大根を作るのに鰤大根を作ってしまったり
あまりにもそんなことが続くもので
本気で心配になってしまったらしい
「義勇さん…ごめんなさい」
「何故謝る」
「なんだか…、逆に義勇さんに愛想尽かされそうで」
「明らかに動揺しているユカは可愛い」
「〜〜〜！！！もうっ、本当にサラっと言うんですから」
義勇さんは「鰤大根も美味い」と言いながらもぐもぐ口を動かしている
ああ…可愛いのは義勇さんの方だよ
普段は溜め息がでるくらいかっこ良いのに、
たまに子供みたいな顔をする時があったり
そういうところを独り占めできるのが…嬉しい
「独り占め…かぁ…」
私も義勇さんと恋仲になり、
自分は独占欲が強い人間であると実感した
夫婦になったらもっと
これから義勇さんのこんな顔やあんな顔…
義勇さんと…今以上の…
ぎ、義勇さんと…ああああんなこととか…！
「うぅ……駄目だ、心臓が持たない…！！」
「どうかしたのか」
「っ何でもありません」
「そう言えば、祝言だが」
「しゅっ…！はっ、はい！」
「あまり派手に行う事もない…と思ったのだが
ユカはどうしたい」
「私…ですか…、私も、決して派手ではなくて良いと思います
鬼殺隊の皆様は、常に鍛錬や修行をされていますし、いつ鬼が出てもおかしくはありません
いっそのこと、入籍だけでも良いかと…」
「いや、それは駄目だ
お前にはご両親もいる
それに、ユカも着るのが夢だと言ってただろう
白無垢を」
「あ…義勇さん、ありがとうございます」
覚えててくれたんだ
こういう所が本当に優しくて、
その度に私の心臓がギュッと掴まれてしまう
義勇さんに微笑みかけると、
義勇さんも少しにこりとしてくれた
＊
思考回路はショート寸前♫
が頭に浮かんだ方は同じ世代です。笑
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作者名：碧 | 作成日時：2021年5月4日 1時
