柱として�� ページ3
［ユカside］
義勇さんと会わなくなり、今日でひと月と十日…
此処からかなり遠くの地に出没している鬼を、
退治しているらしい
その任務の頭は、義勇さん
でも、誰も予想していなかった、
“上弦の鬼“と呼ばれる
とても強い鬼が現れたみたい
色々な柱の方達が教えてくれた
私の心の中には、ずっと靄がかかっている
しのぶさんが言ってた
応援を送ったが、予定よりも、時間がかかっていること
そして、義勇さんからの文が届かないということ
「ユカちゃぁん…最近元気ないね、僕寂しいよぉ」
「あっ、ごめんね、善逸くん… 元気、なんだけど…寝不足なのかな」
いけない、ここは鬼殺隊の食堂だ
皆さんの前で暗い顔なんて、していられない
「冨岡さん、まだ帰らないんですよね
俺も、心配です…
本当は、冨岡さんの所に行きたいんですが…
階級が″庚″の者は行けないんです…
俺がもっと強ければ…」
「炭治郎、大丈夫よ
義勇さん、強いもの…きっと、もうすぐ無事に帰って来るわ」
ちゃんと、笑えてるかしら
大丈夫よ、きっと、大丈夫だから
・
・
「鈴…、義勇さん、今日も会えなかった？」
「ウン…場所ハ合ッテルハズナンダケドナァ、
ナーンカ、鬼ノ気配モ無イノヨネ…
一体何処行ッチャッタンダロウネ」
“鈴“は、義勇さんに貰った鎹鴉だ
義勇さんが、離れていても文を交わせるよう、と
街へ行った次の日に贈ってくれた
「義勇さん…、会いたいよ」
私はいつか見た朧月を暫く眺めながら、
届かない文を書いていた
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作者名：碧 | 作成日時：2021年5月4日 1時
