熱帯夜�、� ページ20
※熱帯夜
はほんの少しだけピンクあります。
［ユカside］
義勇さんの屋敷で暮らしてひと月程が経った
最近は、無惨の動きがピタリと止まった為
柱の方々は各々柱稽古を行い、下級隊士達の育成に励んでいる
勿論、義勇さんも参加するようになり
屋敷での稽古の為、手伝うことが増えた
そんなある日
『ユカ、今日は遅くなるだろうから先に休んでいてくれ』
何やら、柱稽古についての会議だとか…で、
その後は柱合会議ならぬ、柱合宴会…が行われると義勇さんが言っていた
柱では無く、ましてや鬼殺隊でもない私は参加できるわけがなく
義勇さんの帰りを待って、一人留守番である
辺りは既に真っ暗
「義勇さん…ちゃんと帰ってこれるのかな」
宴会、と言うぐらいだから勿論お酒を嗜むだろうし
でも、義勇さんに限って心配することでも…
というか、今夜帰ってくるのだろうか？
帰るの遅くなる…って言ってたから帰ってくるのかな…
と ぐるぐる考えながら湯浴みを終え、
髪を乾かし、居間で縫い物をしていた
ガララッ
突然、勢いよく扉が開く音がし、
私はビクッとして針を指に刺してしまった
「あいたたた…義勇さん、だよね？」
指をぺろりと舐めながら、
玄関へ向かうと、案の定そこには義勇さんの姿があった
無事に帰ってきてホッとしたが、
立ったままじっと此方を見ている義勇さん
「義勇さん、お帰りなさい」
「…ああ、まだ起きてたのか」
「はい、縫い物を少し」
「寂しかったか」
「えっ？あっ、はい…寂しかったです…！」
「俺も早く会いたかった」
んんん？なんかいつもの義勇さんと違うような…
灯りをつけると、いつもの義勇さんがそこにいるけれど
いつにも増して無表情の様子…
・
酒は人の理性を駄目にします(断言)
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作者名：碧 | 作成日時：2021年5月4日 1時
